小野、超進化!勝負球フォークで筒香斬り 開幕ローテ入りへ猛アピール

[ 2018年3月8日 09:40 ]

オープン戦   阪神1―3DeNA ( 2018年3月7日    甲子園 )

<神・D>5回を無失点に抑えた先発・小野
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 阪神・小野泰己投手(23)が7日、DeNAとのオープン戦に先発し、筒香斬りで進化を示した。キャンプ中から精度向上に取り組んできたフォークを決め球に敵主砲を2打席連続で封じるなど5回2安打無失点。今春実戦を5試合計14回無失点へ伸ばし、し烈極める開幕ローテーション争いで猛アピールに成功した。

 新たな武器で侍ジャパンの4番を沈黙させた。小野の進化が垣間見えたのは初回2死で筒香と対峙(たいじ)した場面だ。直球主体で追い込み、5球目に真ん中低めに落とした133キロフォークで空振り三振に斬った。

 「しっかり追い込んでからのフォークを良いところに投げて空振りを取れた。シーズンに入っても投げられるようにしていきたい」

 4回2死で迎えた2度目の対決でも再び追い込んだ後のフォークで遊飛に仕留め、「強打者を抑えていかないと試合に勝てないので強い気持ちを持っていければいい」と“本番”を見据えた。

 新人だった昨季15度の先発登板に送り出されながら2勝(7敗)に終わった大きな要因が変化球の精度だった。金本監督もほれ込む伸びのある直球で追い込んでも決め球の変化球の制球が定まらず、マウンドで苦心する場面が目立った。

 今春キャンプではカーブ、フォーク、スライダーを重点的に投げ込み、磨き上げた。中でもフォークには大きな手応え感じ、「昨年までは追い込んでからフォークを投げてもストライクゾーンに抜けた球が多かったけど、(今日は)1球もなかった」と大きくうなずいた。

 金本監督が「今日は真っすぐの走りがあまり良くないように見えた」と振り返ったように直球の状態が決して良くない中で5回2安打無失点の好結果。「真っすぐに頼らない組み立てが理想。(打者が)直球を意識している中でフォークを勝負球と思って投げきることが大事」と今後もウイングショットとしての使用に自信を深めた。

 今春は2月7日の紅白戦を皮切りに5試合に登板して計14回連続無失点。ゼロ行進を継続し、藤浪、岩貞、才木らと繰り広げる先発枠争いで一歩も退いていない。「2月のキャンプ、実戦で毎回、課題が出ているので、このオープン戦で見つめ直して、シーズンに入っていけたら」。2年目の春、期待されてきた伸びしろは真の実力へと変わりつつある。(遠藤 礼)

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2018年3月8日のニュース