大谷 ファンタジーベースボールの歴史変えた、初の二刀流登録

[ 2017年12月16日 06:20 ]

清水(右)とノックを受ける大谷
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 米誌「ベースボール・アメリカ」電子版は14日(日本時間15日)、米国で圧倒的人気の仮想野球ゲーム「ファンタジー・ベースボール」のヤフー版が来季からルールを変更すると報じた。日本ハムからエンゼルス入りした大谷翔平投手(23)の二刀流に対応し「投手・大谷」と「野手・大谷」の2人を登場させる。30年以上の歴史を誇るゲーム界を「二刀流」が動かした。

 09年の米経済誌「フォーブス」の統計で約1100万人がプレーしていると報じられ、現在はさらに増加している大リーグの「ファンタジー・ベースボール」。運営している大手の一つ、米ヤフーが1カ月間、議論を重ねた末に、2人の「Ohtani」をプレーさせる結論に達した。

 このゲームでプレーヤーは、実在する30球団からドラフトで選手を獲得し、チームを編成。各選手の実際のシーズン成績に応じポイントを加算していく。出場メンバーを日々組み替えたり、他チームとのトレードなどで選手を入れ替えたりしながら登録したリーグで優勝を争う。しかし、これまで投手の打撃成績は一切ポイントに反映されていなかった。

 そこで、二刀流選手の場合は投手と野手で2人登場させる方針に決定。米ヤフー版の開発責任者であるガイ・レーク氏は「ベースボール・アメリカ」の取材に「プレー経験のある20人のうち、私を含めて15、16人がこの案に賛成だった」と明かした。同一チームにおいて投打でプレーさせたい場合は、ドラフトで「投手・大谷」「野手・大谷」のそれぞれを獲得する形になる。

 今年6月のドラフト1巡目でレイズ入りした、投手兼一塁手のマッケイがメジャーに昇格した場合も、同様に「2人扱い」となる。1980年代に本格的に始まり、30年以上親しまれているゲームの既存ルールに収まりきらない選手への特別措置。日本ハムで育成された二刀流のメジャーでの歩みが、野球の本場で新たな道を切り開いていく。

 ▼「ファンタジー・ベースボール」のプレー方法 ポイントにつながる成績項目(本塁打、盗塁、勝利など)やチームの登録人数、トレードなどによる選手の入れ替え回数、期間など、リーグごとに自由に設定できる。参加料を取って成績優秀者に賞金を還元するリーグもある。画像のリーグでは、野手はDH(ユーティリティー=Util)を含めて9人、投手は7人が一日に出場でき、それ以外はベンチ(BN)となる。各選手ごとにプレー可能なポジションが決まっている。投手は先発(SP)、救援(RP)、どちらでも出場可能な枠(P)がある。

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