巨人 ゲレーロ獲得、男気2年8億円 V奪回へ「全力尽くす」

[ 2017年12月16日 05:30 ]

巨人が獲得を発表したゲレーロ
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 巨人は15日、今季中日でセ・リーグ本塁打王に輝いたアレックス・ゲレーロ内野手(31)を獲得したと発表した。契約金を含め総額約8億円の2年契約で合意。背番号は「5」に決まった。来日1年目の今季に35本塁打、打率・279、86打点をマークした4番候補を加え、4年ぶりリーグ制覇を目指す。

 打者有利の東京ドームなら何発打つのか、夢が広がる。今季35発を放ったゲレーロは、球団を通じてコメントした。

 「歴史と伝統のある巨人軍の一員になることができて、非常にうれしく思う。東京ドームの熱狂的なファンの前でプレーすることがとても楽しみ」

 球団の本塁打王は、10年のアレックス・ラミレス(現DeNA監督)以来、7年間も出ていない。今季は20本塁打を放った打者が不在で、マギーの18本が最多。チーム113本塁打も12球団中7位タイだった。セ・リーグを連覇したトップの広島とは39本差と水をあけられている。

 待望の長距離砲が加入する。中日退団前には冗談めかして「ナゴヤドーム(が本拠地)で35本打ったんだぜ。東京ドームだったら、目をつぶっていても50本打てる」と関係者に豪語したという。プロ野球史上、過去9人(14度)しか達成していない50本塁打以上をイメージ。日本で1年プレーし、対応力も証明済みだ。

 今季年俸1億5000万円だったゲレーロは10月8日に米国に帰国した際に「3年(契約)は自分の希望。ここというものは譲れない」と言い、中日と決裂。総額15億円もの契約を希望していたとみられる。巨人とは契約金を含め総額8億円の2年で合意。本人が口にした契約内容とは差があるが、決め手は常時4万人を超える大観衆の本拠地でプレーできること。新助っ人が「男気」を見せた形で、マネーゲームにはならなかった。

 鹿取義隆GMは「加入を非常に心強く思う。中心打者として、得点力の向上に貢献してくれることを期待する」とコメント。ゲレーロは「チームをリーグ優勝、日本シリーズ制覇へと導くことができるように全力を尽くす」と覚悟を口にした。背番号5は球団最後のキング、ラミレスと同じ。一振りで局面を打開する爆発力に期待大だ。(神田 佑)

 ◆アレックス・ゲレーロ 1986年11月20日、キューバ生まれの31歳。キューバ国内リーグから13年にドジャース入り。14年にメジャーデビューし、通算117試合出場で打率.224、11本塁打、36打点。今季は中日で130試合に出場し打率.279、35本塁打、86打点。1メートル82、99キロ。右投げ右打ち。

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