【茨城】初戦コールド負け寸前から…土浦日大 不屈の夏切符 決勝も大逆転

[ 2017年7月28日 06:12 ]

第99回全国高校野球選手権茨城大会決勝   土浦日大10―9霞ケ浦 ( 2017年7月27日    水戸市民 )

<土浦日大・霞ケ浦>甲子園出場を決め歓喜の輪をつくる土浦日大ナイン
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 ノーシードから、笑顔の進撃だ。県決勝最長の5時間の激戦を制したのは土浦日大(茨城)だった。引き分け再試合目前の延長15回2死一塁で、今大会初スタメンの8番・星野が「最高。気持ち良かった」と決勝の中越え二塁打。小菅勲監督も「笑顔と明るさを失わず、自分たちの野球ができた」と満面の笑みだった。

 1回戦の小瀬戦は初回に6失点し、コールド負け寸前の0―7から逆転勝ち。この日も5回で5点差をつけられたが、小菅監督は「“土浦日大は二度死ぬ”か?映画の007じゃないけど、ここから生き返ろう」と励ました。終盤3イニングで計7得点。息を吹き返した。

 指揮官は取手二のメンバーとして84年夏の甲子園で全国制覇。当時の監督で、名伯楽で知られた木内幸男さん(86)に決勝進出の際に連絡すると「野球が小さいぞ。もっと伸び伸びやらせないと」と言われた。「50歳にもなって怒られて…。でも、あれで踏ん切れました」。今でも月1度は自宅を訪問。「あんなに野球が好きな人はいない」という恩師の姿を見て、自身も選手に「好きなら心から楽しもう」と言い続けた。31年ぶりの聖地にも笑顔で乗り込む。 (鈴木 勝巳)

 ▼霞ケ浦・遠藤(プロ注目の右腕。計12回1/3を投げて10失点)悔しい…。甲子園に行けなかった。恩返しはそこ(プロ)しかない。

 ◆土浦日大(茨城)1963年設立。多くのスポーツ選手を輩出。

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