大谷が帰ってきた!80日ぶり打席 三振も「ボール見えていた」

[ 2017年6月28日 05:46 ]

パ・リーグ   日本ハム0―6ソフトバンク ( 2017年6月27日    ヤフオクD )

8回無死、代打・大谷は空振り三振に倒れる
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 8回だった。ヘルメット姿の日本ハム・大谷がグラウンドに姿を現すと、敵地にもかかわらずスタンドはどよめき、拍手まで湧き起こった。4月8日のオリックス戦で左太腿裏を肉離れしてから約2カ月半。代打で80日ぶりの打席に立った。

 「2カ月半、投手の球を見ていなかったので、どういうふうに自分の目に映るか確認したかった」

 この回から登板した岡本と対峙(たいじ)し、4球連続直球でカウント2―2。5球目のチェンジアップにタイミングを崩され、空振り三振を喫した。2軍での実戦を経ず「ぶっつけ本番」だった大谷は「岡本さんは素晴らしい球を投げていて、ここまで(実戦で)調整しない中、そう簡単には打てない」と脱帽した一方で「思ったよりついていけていたし、球自体は見えていた。あとは自分がどういう反応ができるか」。結果は出なくても、収穫はあった。

 23日に1軍復帰し、3戦続けて出場がなかった。安打が初回の1本だけで、流れを変えようと起用に踏み切った栗山監督は「今日は(代打の)展開だった。あれだけ誰も打てない中で突破口を開く最大限の努力をしないといけない」と説明した。「早い段階で離脱してなかなかもどかしかった。早く治して試合に出たいなというリハビリ期間だった。試合に出られたことは良かった」。大谷は素直な感想を口にした。

 オールスターファン投票では出場8試合にもかかわらずDHで選出され「複雑だけどありがたい」と話した。期待は肌で感じている。2試合連続零敗で3連敗となったチームも大谷の本格復帰を待ち望む。今後の起用法について指揮官は「いろいろと考えている」と言葉を濁したが、スタメン復帰も近い。低迷打破へ、まずは打者・大谷として一歩を踏み出した。 (柳原 直之)

◎大谷の負傷と経過

☆4月8日 オリックス戦の走塁で左太腿裏を痛め「左大腿二頭筋肉離れ」の診断。翌9日に出場選手登録を外れる。10日にはインフルエンザB型を発症。

☆15日 リハビリ開始。

☆5月27日 屋外でのフリー打撃再開。30日にスパイクを履きダッシュ開始。

 ☆6月2日 都内での定期検査で左右の脚の筋力の差が発覚。ベースランニング再開は見合わせる。

☆13日 捕手を立たせ30球、座らせて11球の投球練習を再開。

☆20日 札幌ドームの全体練習に合流。フリー打撃では39スイング中7本の柵越え。

☆23日 リーグ再開初戦となる楽天戦前に出場選手登録される。3試合続けて出場機会はなかった。

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2017年6月28日のニュース