巨人・石川「満面の笑み」プロ初サヨナラ打!陽とハムから移籍コンビ躍動

[ 2017年6月26日 05:30 ]

セ・リーグ   巨人4―3中日 ( 2017年6月25日    東京ドーム )

<巨・中>9回1死一、三塁、代打・石川(左)はサヨナラ打を放ち長野(中央)と坂本勇から水とコールドスプレーで祝福される
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 巨人の石川慎吾外野手(24)が25日、中日戦の9回に代打で中前適時打を放ち、今季3度目のサヨナラ勝利を呼んだ。1点を追う9回に陽岱鋼(ヨウ・ダイカン)外野手(30)の右前適時打で同点とし、石川が6年目で初のサヨナラ打。日本ハムから移籍した2人の活躍で、先制を許した試合の連敗は21で止まった。

 高橋監督の胸に飛び込んだ。プロ6年目で初のサヨナラ打。石川は、少年時代からの憧れだった指揮官に抱きつくほど高揚した。

 「興奮していて覚えていない。本当にうれしかったので、満面の笑みでした」

 2―3の9回。同点とし、なお1死一、三塁で代打に送られた。田島が2球連続で投じた外角のスライダーを強振。2年前から右投手には左投手の時よりも約1センチ長い約85センチのバットを使う。逃げるスライダーを打ち、連敗を2で止めた。

 「ダイナマイト慎吾」。日本ハムの2軍施設がある鎌ケ谷で過ごした1年目、フルスイングする姿でファンから呼ばれるようになった。登場曲は日本ハム時代から関ジャニ∞の「モンじゃい・ビート」。「ナンボのモンじゃい!」の歌詞に合わせて登場する。巨人では珍しいバリバリの関西弁で、強いスイングと気持ちが魅力だ。

 トレード移籍前は右投手に打率・154と、左投手の・225と比べて分が悪かった。「このままでは過去の5年と一緒。進歩がない」。今季2度対戦していた田島の配球を「外で攻められていた。内に来たらごめんなさい」と腹をくくった。バットの先だったが、打球は中前へ抜けた。右投手を打ったのはやはり、強いスイングと気持ちだった。

 自身21打席ぶりの安打。高橋監督からは「苦しい中で結果が出た。また頑張ってくれると思う」と称えられた。日本ハムで同僚だった二岡打撃コーチから、早出練習でバットを最短距離で出すようスイングを修正されて打席に立った。直前には陽岱鋼が同点打を放ったのも力に変えた。

 先制された試合の連敗は21で止まった。「メディアの皆さんのおかげで気にしてしまった」と石川は笑った。借金はまだ8ある。24歳の劇打を力に変えなければ上位の背中は見えてこない。 (神田 佑)

 ≪代打サヨナラ打は井端以来2年ぶり≫石川(巨)が9回代打で自身初のサヨナラ安打。巨人の代打サヨナラ安打は15年6月3日オリックス戦で井端がマークして以来2年ぶりになる。この日はカウント0―1から中前打。今季の石川は0―1から15打数7安打(打率・467)をマーク。中日戦も26打数10安打(・385)とカード別で最高だ。石川は24歳。今季セ各球団の24歳以下のV打合計を出すと(1)阪神9(2)広島8(3)ヤクルト4(4)DeNA3(4)中日3(6)巨人1で、チーム68試合目で初めて24歳以下のV打となった。

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