日曜日だけど“フライ”デー…金本監督 天仰ぐ コイに零敗5差

[ 2017年6月26日 05:30 ]

セ・リーグ   阪神0―5広島 ( 2017年6月25日    マツダ )

<広・神>9回、中谷のスタンドに入る邪飛を見上げる金本監督
Photo By スポニチ

 阪神は25日の広島戦(マツダスタジアム)に今季5度目の零封となる0―5で敗れ、初の4連敗を喫した。8安打を浴びせながら要所での13個の飛球アウトが響いた。首位・広島とは5ゲーム差に開いたが、まだまだ77試合も残っており、再浮上のチャンスは十分にある。

 最終9回の攻撃はあっさりと打者3人で終わった。18日の楽天戦以来となる今季5度目の零封負け。完全アウェーの空気にのみ込まれて意気消沈…。いや、違う。チャンスは何度もあっただけに悔やまれるのだ。

 「打線がつながらないというか、あと1本というところで。ずっと状態が悪いけど、きょうは、その差でしょう」

 金本監督の敗因分析も決定力に求めた。初回は右越え打を放った糸井が走塁死。2回は2死一、二塁で岡崎が空振り三振。3回も2死二塁で糸井の強烈なライナーは一塁手の正面…。4回は鳥谷の一ゴロ併殺があり、5回は2死二、三塁で、上本が空振り三振。6回のみ3者凡退に倒れたが7回も2死一、二塁で高山が一ゴロ。5回の上本も7回の高山も前の打席で二塁打を放っており、大瀬良に完璧に抑えられたわけではないのに、なぜか得点機で打てない。担当の片岡打撃コーチも首をひねる。

 「ポイントで打てなかった。それに尽きる。内野フライというか、打つべきボールを打ったけど、(野手の)正面を突いたり…」

 7安打で5得点の広島に対し、8安打で無得点。効率の悪さを示す一つに「飛球アウト13(ライナー含む)」が挙げられる。しかも、そのうち10個が内野フライ。もちろん今季最多。先頭打者が出塁した2回、5回、7回はすべて次打者が内野フライで進塁すらできていない。2死後にイニング2本目の安打が出ても二塁または三塁止まりだった。

 「向こうは波に乗っているし、いい時期だし。こっちは沈んでいるし。だからと言って、何もしないわけじゃない」。広島との勢いの差を見せつけられた金本監督。今季初の4連敗でその差はついに最大5ゲームに広がったが、「離されないようにしないと。まだ半分も終わっていない」と闘志は失われていない。

 阪神の最大逆転優勝は1964年の大洋(当時)との6・5ゲーム差。過去の例をみてもまだ諦める数字ではない。残り77試合。独走を許すつもりはまったくない。 (山本 浩之)

 ≪中止明け試合初黒星≫阪神は今季5度目の零敗。広島戦では今季初で、昨季8月16日の京セラドーム以来。前日24日を降雨ノーゲームで流しており、ここまで4戦全勝で得意の“中止明けゲーム”だったが、初の黒星となった。

続きを表示

この記事のフォト

2017年6月26日のニュース