金本阪神「怖がらず、チャレンジ」来季スローガンは「挑む」

[ 2016年11月20日 05:30 ]

来季の新スローガン「挑む」を披露する金本監督(中央)

 阪神は19日、甲子園球場で「阪神タイガースファン感謝デー2016」を開催し、金本知憲監督(48)が2017年シーズンの新スローガンを「挑む Tigers Change」と発表した。「超変革」の要素を残しつつ、捲土重来(けんどちょうらい)のイメージを前面に押し出した。「このスローガンを胸に、優勝を目指す」とBクラスからの巻き返しを誓った。

 4万人超の大観衆が詰めかけたファン感謝デーの冒頭だった。スコアボードのビジョンに、来季の新スローガンが映し出された。「挑む Tigers Change」―。今季は「超変革」を掲げて戦いに臨むも、4年ぶりのBクラスとなる4位に沈んだ。その悔しさを踏まえて決めた。

 「挑むという言葉は常に相手に立ち向かって、怖がらず、チャレンジしていこう、トライしていこうという意味です。このスローガンを胸に、優勝を目指して頑張っていきたいと思います」

 そのスローガンに、来季の金本阪神の戦う姿勢が鮮明に反映された。育成に重点を置いたとはいえ、今季4位に終わった事実は変わらない。その屈辱を晴らし、汚名を返上するには勝つしかない。捲土重来、下克上…。負けを認める強さを持ち、今季のセ界覇者・広島を筆頭とした上位球団に立ち向かう勇気を備える。

 「Bクラスだから。自分たちは弱いんだという自覚を持って。別に怖がるものはない。守るものなんか無いんだから」。「挑む」の2文字には、そんな強い意志がこめられている。

 「(超変革の要素は)英語で残している。『Tigers Change』。もちろん(超変革も)継続はしていくという意味でね。良いふうに変わっていくというのは、もちろん。英語で残しているわけだからね。それ(超変革)は基本にあること。変えていかないと勝てない、良くならないという。補強にこだわりすぎないとか、練習する、鍛える、というね」

 もちろん、今季から着手したチーム改革の歩みを緩めるわけではない。就任1年目に採用した今季スローガン「超変革」は、金本阪神の基本中の基本とも言える大方針。だから、2年目も英訳して残してある。根本的な姿勢は、言うまでもなく「育てながら勝つ」。そこにチャレンジャー精神を注入し、意識改革も推し進める算段だ。

 「まあ、どこに対して(挑む)というよりね。特にどのチームを指しているわけじゃない。どこのチームに対しても良い投手、良い打者に対しても。向かっていくというイメージを(球団に)伝えて、それを表現してもらった」。真価を問われる就任2年目。金本阪神が、頂点に挑む。 (惟任 貴信)

 ▼阪神・四藤球団社長 今年は「超変革」としてやってきましたが、変わってきたところもありますし、変わりつつあるものもあります。その中で、来季は他のチーム、広島が筆頭になるでしょうが、正々堂々と戦う。そのスピリットを示す形となりました。

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