【シリーズ新視点2】BABIP 西川&菊池が左右でトップ

[ 2016年10月20日 11:00 ]

内野安打の多い日本ハムの西川
Photo By スポニチ

 本塁打を除いたフェアゾーンへの打球が安打になった確率を示すのがBABIP。会心の一撃が野手の正面を突いたり、打ち損じがテキサスヒットになることもあるため、少なからず運が左右する指標だ。今季両リーグ規定打席到達者の中で、最も数値が高かったのは日本ハムの1番に座る西川で、2位角中(ロ=・370)を2分8厘も上回る・398。フェアゾーンに飛ばせば高確率で安打になるラッキーボーイで、CSでも・545と勢いが増している。もちろん、運ばかりではない。脚力次第では凡打の可能性もある内野安打をパ2位の30本もマーク。これを全て内野ゴロで試算すると数値は・318まで下がることになり、持ち味の俊足を生かした結果と言えそうだ。

 一方、規定打席以上の右打者No・1は菊池(広)の・367。2番打者としてセ最多の23犠打を決めながら、181安打を放ちセ最多安打に輝いた。その安打方向を見ると、内野安打が25本、左翼と左中間の合計が54本、中堅が44本、右翼と右中間の合計が58本。コースに逆らわず各方向のヒットゾーンに打ち分ける姿勢が高い数値から見て取れる。1、2番の違いはあるものの、ともにチャンスメークの鍵を握る両者が日本シリーズでもシーズン同様の結果を残せるか注目したい。 (記録課・志賀 喜幸)

 ▽セイバーメトリクス ビル・ジェームズ氏が70年代に提唱した分析方法で、従来の指標ではなく、統計学的視点から選手の能力や貢献度を測る。OPSやWHIPなどが有名。

続きを表示

この記事のフォト

2016年10月20日のニュース