2季ぶり王座奪回の大商大 富山監督の「4年生は戦力外」に奮起

[ 2016年10月7日 21:09 ]

関西六大学野球秋季リーグ戦 ( 2016年10月7日 )

大商大の麓主将(右)と2年生捕手・太田
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 大商大が2季ぶり14度目(旧リーグ含む)の優勝を決めた。8勝1敗で勝ち点4の大商大はこの日試合がなかったが、京産大が大院大に敗戦。京産大は勝ち点で大商大に並ぶ可能性を残すが、勝率で大商大を上回ることがなくなった。大商大は明治神宮大会(11月11日開幕)の出場権をかけ、29日開幕の関西地区大学野球選手権に臨む。

 屈辱を糧にはい上がった。春は京産大に先勝して優勝に王手をかけながら痛恨の2連敗。優勝決定戦でも敗れた。悪夢の3連敗を経てチームは力強く蘇った。夏の東京遠征前。富山陽一監督(51)はチームを一度解体した。「4年生は戦力外や」―。春の成績不振や練習態度を理由に、麓主将と投手の小屋以外の4年生は遠征に帯同させなかった。自覚と奮起を促す狙いもあった。

 レギュラーを白紙にし、部内マッチで競争心を激しくあおった。1桁だった背番号が20番台、30番台に降格した者もいる。麓は「レギュラーを奪い返すために、みんなが必死になった。みんながはい上がってきました」と胸を張った。

 主に抑えを務める1年生の大西は練習着にマジックペンで『3連敗』と記したユニホームを着た。車のナンバープレートをV逸の日に変える部員まで現れた。誰もが屈辱を胸に白球を追った。荒療治でチームを蘇らせた指揮官の下、部の結束はさらに強まった。

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2016年10月7日のニュース