球児 ヒヤヒヤ再出発 中継ぎで1337日ぶり救援も「どうなんだろう」

[ 2016年5月15日 05:30 ]

<D・神>藤川は8回に登板し、走者を出すも無失点に切り抜けた

セ・リーグ 阪神1―3DeNA

(5月14日 横浜)
 冷や汗をかきながらの再出発だ。配置転換された藤川が阪神復帰後初めて救援登板。2点ビハインドの8回、1イニングを無失点で切り抜けた。

 「チームが良い方向へ進めるようにやるだけ」

 先頭ロペスを外角直球で遊ゴロに仕留めたものの、倉本にフォークを捉えられて中前打、続く代打・乙坂には内野安打で1死一、二塁のピンチを招いた。それでも動じない。送りバントを試みた戸柱のゴロを素早く処理して三塁への進塁阻止。最後は代打・下園に右前へ痛打されたが、板山の好返球で失点を免れた。

 開幕から5試合に先発して1勝2敗、防御率6・12と結果を出せなかった。救援登板は12年9月15日の巨人戦(東京D)で2―0の9回、1イニング無失点でセーブを記録して以来1337日ぶり。慣れ親しんだはずのマウンドで試行錯誤が続く。ここまで先発調整ばかり続けただけに「どうなんだろうね。分からないよ」との不安をもらした。この日は辛くも無失点で、復帰後最速タイとなる147キロもマーク。「(調整方法は)また新しくやらないといけない」と表情を引き締めた。

 当面は状態を見ながらの起用。結果が伴えば守護神マテオらとの「勝利の方程式」に加わる可能性はある。金本監督は「球自体は良かった」と評価。その一方で「相手はあまりフォークを振らんかったね。何か分かるんかな」と勝負球について指摘を付け加えた。本人も「(フォークは)まだ腕が振れていない感じがある。今はね」と自覚している。「リリーフ球児」の本領発揮はここからだ。(湯澤 涼)

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