金本新監督 生え抜き4番育てる!「振れる」若虎3人指名

[ 2015年10月20日 08:10 ]

就任会見で決意表明しポーズをとる金本新監督

 阪神の金本知憲新監督(47)が19日、大阪市内のホテルで就任記者会見に臨んだ。理想の監督像を「勝たせる監督」とし、10年連続で優勝を逃したチームを根底から立て直しながら、勝利も追求していくことを約束。長く不在となっている阪神生え抜きの4番打者をつくり上げる意欲も示した。年俸1億2000万円(推定)の3年契約を結び、背番号は未定。今後は、まずはコーチ陣の選任に着手する。

 薄いグレーのスーツに合わせたネクタイは格子柄。色は、これから身にまとうユニホームと同じ白と黒だった。「不安と希望が入り交じっていますが、今は、やってやろうという強い気持ちがあります。何とかこのチームを強くしたい。今はそれしか思っていないです」。金本新監督は、阪神を変える戦いの開始を壇上で熱く宣言した。

 10年連続V逸。投打で外国人が柱の戦力構成。若手の伸び悩み…。全てが新指揮官にのしかかる。「チームを立て直して再建する。しかも結果を出す。かなり厳しいと思いますが、できるだけ早く結果が出るように、勝ちながら再建できるように。そこを目指していきます」。現役時代はケガに屈せず「鉄人」の異名をとり、移籍してきた阪神を暗黒時代から抜け出させる03、05年の優勝に導いた。難問山積の球団から三顧の礼で迎えられ、再びリーダーシップを発揮する時が来た。

 強化の方策を問われると「練習ですね。意識を変えて、練習をする」と答えた。補強には可能な限り頼らず、自前の選手を鍛え直す。最大のターゲットは、新生阪神の要となる「主砲」候補だ。

 「タイガースの伝統として、大砲、本塁打の打てる打者がなかなか出てこないので、そういうところから見てしまう。今(の選手)で言うなら江越、横田、陽川ですか。そういう(バットを)振れる選手に期待したい」

 自身も6年間にわたって務めた猛虎の4番。ただ、生え抜き選手で長くそこに君臨したのは掛布雅之が最後と言っていい。鍛えがいのある1、2年目の「振れる」3人の飛躍を楽しみにする。

 大事な選手育成を担うコーチ陣は、これから自ら固める。「何が何でも一人前にするという情熱のあるコーチ」を据えるつもりだ。再建と勝利へ、「アニキ」が持てるエネルギー全てを注ぐ。

 ≪00年新庄が最後≫近年の阪神でシーズン別に最も多く先発4番を務めた打者をみると、生え抜き選手では優勝した03年の桧山が最後。100試合以上に限ると00年新庄までさかのぼる。04年以降はともに広島からFA移籍した金本(現監督)が6年間、新井(現広島)が3年間務めた。最近3年はマートン、ゴメスの外国人が最多となっている。

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2015年10月20日のニュース