大谷 今季初黒星 7回1失点、今季初リアル二刀流も3三振

[ 2015年6月7日 05:30 ]

<神・日>甲子園でリアル二刀流にトライした大谷だったが、4回の1点が重くのしかかり今季初黒星を喫する

交流戦 日本ハム0-1阪神

(6月6日 甲子園)
 フルカウントから外角直球を空振りした。8回先頭で三振し、日本ハム・大谷は出番を終えた。今季初の同一試合の「二刀流」。投手であり、打者だった。7回までに今季最多123球を投じ、降板は決まっていたが、そのまま打席に立った。

 投球では最速157キロの速球を軸に7回1失点と十分に試合をつくりながら、今季初黒星。開幕からの連勝が7で止まった。「僅差のゲームになると思った。そこで踏ん張りきれなかったことで、いまひとつ流れを持ってこられなかった」。チームは5連勝でストップし、リーグ、交流戦ともに首位から陥落した。

 4回に痛恨の失点。連打で無死一、三塁とされ、ゴメス、福留は連続三振に仕留めたが、上本にはフォークが甘く入り中前適時打を浴びた。「走者が三塁にいたので際どいワンバウンドを投げることができなかった」。今季4度目、通算10度目の2桁となる11奪三振。2桁の三振を取った試合はこれまで7勝0敗だったが、初めて負けた。

 打順は7番。普通の投手とは違う貢献を求められた打撃で3打席3三振に終わり、自分を援護できなかった。5回は無死一塁から6番・岡がバント。二刀流のバットに得点圏を託そうという采配が敵失を誘い、一、二塁で打席に立った。だが、メッセンジャーのカーブにタイミングが合わない。登板日はブルペンで最終調整するため、試合前の打撃練習はしない。素振りやティー打撃もできなかった。3三振を全て空振りで奪われた。

 甲子園。花巻東時代に「あまり良い思い出はない」というが、プロ入り後は成長への分岐点となっている。昨年6月18日の阪神戦で8回1安打無失点。7月19日の球宴第2戦ではプロ野球史上最速の162キロを2球投げて衝撃を残し、その後の2桁11勝へとつなげた。

 栗山監督は「かわいそうなことをしたが、“何かが足りないんだ”というメッセージだと思う」と言った。1試合の中で投手としても打者としても輝きを放つ、次なるステップへ。甲子園で、また一つ勉強できたと思えばいい。

 ▼日本ハム中田(4回1死一、二塁の好機で三ゴロ併殺打に倒れるなど3打数無安打)情けない、しょうもない打撃をしてしまった。(大谷)翔平に申し訳ない。

 ≪交流戦も初黒星≫大谷(日)が今季初黒星。通算10試合で5勝0敗だった交流戦も初の敗戦となった。大谷が投手、打者の両方で出場したのはこれで6試合目(先発投手は交流戦のみ5試合)だが、打撃成績は打率.176(17打数3安打)、0本塁打で、防御率は3.49。自身の通算打率.249、通算防御率2.76より悪くなっている。

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