2年生5人で夏こそ!九産大九州・岩田「また戻ってきたい」

[ 2015年3月25日 05:30 ]

<近江・九産大九州>初戦敗退し肩を落としてアルプスに向かう九産大九州ナイン

第87回センバツ高校野球第4日・1回戦 九産大九州0―2近江

(3月24日 甲子園)
 敗れはしたが大きな収穫があった。試合後の九産大九州・岩田は「もっと打ちにくいフォームにして直球の球速を上げたい。変化球の緩急差と種類を増やしたい。そしてまた甲子園に戻ってきたい」。夏春連続出場の近江打線を3安打に抑えた自信が前を向かせた。

 初回こそ慎重になりすぎて3四球で1点を失ったが、2回から攻めの投球に転じた。ソフトバンク・森福に似た変則サイド左腕は「思い切って直球で内角を突けた。変化球との緩急も使えた」と右打者7人が並ぶ近江を4回まで3イニング連続3者凡退に取った。90キロ台から110キロ台まで球速の違う3種類のスライダーを使い、最速126キロながら直球でバットを詰まらせた。5回には内野の失策から失点。それでも「外の変化球の出し入れが雑になったが打たせて取る投球に自信ができた」と手応えをつかんだ。

 福岡・吉塚中1年の冬に「人より腕が長いのでそれを生かし、制球を良くしたい」と上手投げから改造。中3で野茂英雄氏が総監督を務める「ジュニアオールジャパン」代表に選ばれ米国遠征も経験しサイドハンドに磨きをかけた。森崎哲哉監督は「岩田は緩急を使って粘り強くよく投げてくれた。バックが足を引っ張ったのが痛かったが合格点はあげられる」と称えた。バッテリーを含め2年生5人の若さが出たか。打線は近江・小川の巧投の前に4安打で零敗を喫した。それでも16年ぶりのセンバツは岩田に、九産大九州に夏に向かう勇気と希望を与えてくれた。

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2015年3月25日のニュース