慶大 次期監督にJX―ENEOS大久保氏 江藤氏以来2人目プロ出身

[ 2014年11月5日 05:51 ]

慶大の次期監督就任が決定的となったJX―ENEOSの大久保監督

 東京六大学野球リーグの慶大の次期監督に、元近鉄でJX―ENEOS監督の大久保秀昭氏(45)の就任が4日、決定的となった。内臓疾患で4月に手術を受けた竹内秀夫監督(59)の復帰が難しいとされたためで、慶大のプロ出身監督は江藤省三氏以来2人目。

 名門のかじ取りは、再びプロ出身監督に託されることになった。慶大は、今季病気療養中の竹内監督に代わって指揮を執った高多(たかた)倫正助監督がこの日、退任を表明。代行期間は11月いっぱいと決まっていたため、OB会組織などが中心となって後任人事に着手し、社会人で実績を残していた大久保氏に白羽の矢が立った。同氏は昨年研修を受け、学生野球資格を回復しており、就任に支障はない。6日に行われる野球部理事会で承認後、近日中にも正式発表される見通しだ。

 4年時は主将を務め、春秋リーグ戦連覇を達成した大久保氏は卒業後に日本石油に進み、96年アトランタ五輪では日本代表の銀メダル獲得に貢献。翌年から5年間、プロ野球の近鉄に在籍した。引退後は06年に新日本石油ENEOS(当時)の監督に就任し、昨年51年ぶりの都市対抗連覇を達成。自身も史上最多タイとなる3度目の優勝監督となった。田沢(現レッドソックス)を育てるなど高い選手育成力に定評があるアマ球界の若き名将だ。

 ここ1年の慶大は代行による指導が続いた。昨年12月に助監督から昇格した竹内監督は、今年4月に内臓疾患の手術を受けて休養。今春は江藤省三氏が代行してリーグ優勝し、高多氏が率いた秋は最終節まで優勝の可能性を残したが、4位に終わった。竹内監督は試合や練習に姿を見せるまでに回復。復帰に意欲を見せていたが、体調面に不安が残るため来春以降、安定して指導できる人材が不可欠となっていた。慶大史上2人目となる元プロ監督の手腕が注目される。

 ◆大久保 秀昭(おおくぼ・ひであき)1969年(昭44)7月3日、神奈川県生まれの45歳。桐蔭学園から慶大に進み、日本石油(現JX―ENEOS)を経て、96年ドラフト6位で近鉄入り。1軍は通算83試合に出場し、2本塁打、打率.232。01年に引退し、横浜(現DeNA)の2軍打撃コーチを務めた。06年からJX―ENEOSの監督に就任。妻はタレントの大東めぐみ。

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