5年ぶり無冠濃厚…マエケン悔しさも「チームがいい形で終われれば」

[ 2014年9月28日 10:42 ]

<広・中>8回2死二塁、前田健は代打ルナを空振り三振に仕留めガッツポーズ

セ・リーグ 広島4-6中日

(9月27日 マツダ)
 ミコライオの乱れで、広島・前田健の手からは今季12個目の白星がスルリと逃げていった。レギュラーシーズンは最終戦、10月5日の巨人戦(マツダ)での登板予定を残している。12勝、13勝と進んでいけば、現在リーグトップに立つ阪神・メッセンジャーに追いつける可能性があった。8回2失点で、防御率も登板前の2・58から2・56にまでしか良化できなかった。09年以来5年ぶりに投手タイトルなしに終わることが濃厚となった。

 「毎年なにかしら獲れていたので、悔しいですけど…」。素直な思いを口にした後、言葉を続けた。「勝ち星もそうですが、自分の力だけで獲れるものじゃない。切り替えてやっていきたい。今年はチームの順位が良くなっている。チームとしていい形で終われれば満足できる。そこを目指して頑張ります」。続く戦いへの決意だった。

 「ちょっと状態が良くなかった」という試合。1、5、7、8回と4度の先頭打者出塁を、いずれも安打で許した。それでも、エースらしい粘り強さと、3回2死一塁、7回1死二塁で走者を刺した卓抜のけん制技術で2失点にとどめた。「3―1のままマウンドを降りたかった。7回の1点が余計ですが、最低限のピッチングだったと思います」と振り返った。

 2位を守り抜きたいチームは、阪神に接近を許した。「自分はあと1試合しか投げられない。いいピッチングができるように頑張ります」。いち早い2位確定を信じて待ちつつ、最終戦までもつれるようなら、そこで力を振り絞る。無冠であっても、マエケンが頼れるエースであることは変わらない。

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2014年9月28日のニュース