杉内10勝 巨人移籍3年連続は別所以来2人目

[ 2014年9月24日 05:30 ]

<中・巨>3回無死、小田の打球を指差す杉内

セ・リーグ 巨人15-1中日

(9月23日 ナゴヤD)
 巨人・杉内は10勝について「最低ラインだと思っている」との思いがある。6回6安打1失点でつかんだ3年連続の2桁勝利にも「(この時期にしては)ちょっと少ない気がするね」と照れ笑いを浮かべた。それでも巨人に移籍した投手が3年連続で10勝以上するのは、通算310勝投手の別所毅彦(9年連続)以来2人目。重圧を乗り越え、左腕では初の快挙だ。

 初回こそ3者凡退で立ち上がったが、2回以降は毎回走者を背負った。「調子は良くなかった。腕が振れず苦しい投球だった」。2四球を含む打者10人に3ボールとなったが、3回の1点のみに抑えた。5回2死満塁では、森野をスライダーで左飛に。「逆転してくれると信じて粘ることができた」。6回で126球を要したが「尊敬する投手」と言う山本昌との我慢比べにも勝った。

 今年はエースの内海、菅野が故障離脱した。杉内はチーム内でただ一人、開幕からローテーションを守る。古傷の左肩に痛みが出ないよう、予防には細心の注意を払う。自宅や宿舎では左肩のストレッチに1時間をかける。超音波治療もルーティンに入れた。球場では、股関節の可動域を広げるストレッチを行う。下半身主導の投球の中で、肩への負担を軽減するためだ。

 3連覇へのタスキをしっかりと渡した。「2位に落ちそうな時を乗り越えて今は来ている。チーム力は凄い」。そう話す左腕もチームを支えてきた一人である。

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2014年9月24日のニュース