神宮が真っ赤に染まった!鯉一発攻勢で阪神に2・5差

[ 2014年9月24日 05:30 ]

<ヤ・広>真っ赤に染まった満員の神宮球場

セ・リーグ 広島7-2ヤクルト

(9月23日 神宮)
 敵地とは思えない光景だ。左翼から三塁側スタンドまで、神宮球場の半分以上を占めた赤ヘル党。その中を広島・梵はクールにダイヤモンドを回った。

 「風でしょ?風。でも入って良かった」

 1―0の3回1死一、三塁。ナーブソンの高め139キロ直球を叩いた打球は、赤いメガホンが揺れる左翼席へ。7号3ランは最下位ヤクルトの戦意を早々と喪失させ、01年以来、13年ぶりの勝率5割以上を決定付けた。

 ルーキー田中が19日の練習中に頭部に打球を受けて離脱したため8月9日の阪神戦(京セラドーム)以来の遊撃での先発出場。初回2死満塁では遊飛に倒れただけに「もう一度、チャンスをもらうことができたので、何とか打ちたかった」と安どの笑みを浮かべた。

 グラウンドの外でも頼もしい選手会長だ。15日からの首位・巨人との直接対決3連戦(マツダ)。初戦を取りながら、連敗し、ゲーム差は6に広がった。その翌18日、梵の音頭で決起集会が開催された。広島市内の飲食店にほぼ全選手が集まり、水ギョーザなどを食べながら逆襲への一丸ムードを高めた。「選手会長だからといって、特別なことをしようとは思わない」と言うが、ある若手選手は「梵さんがいいムードをつくってくれました。いい意味で先輩も後輩もなく、楽しい時間でした」と振り返る。

 3本塁打で快勝し、3連勝。3位・阪神とのゲーム差を2・5に広げた。野村監督が「うちはずっと勝っていかないといけない」と言えば、梵も「目の前の試合をどんどん勝っていこうという雰囲気がある。凄くいい感じです」とチームのムードの良さを強調する。選手会長を中心とした輪が、球団初のCS本拠地開催に向けて突き進む。

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2014年9月24日のニュース