阪神・岩崎 打球直撃…続投も痛恨逆転被弾

[ 2014年7月15日 05:30 ]

<中・神>2回無死一塁、森野の打球が右足に直撃する岩崎

セ・リーグ 阪神4-8中日

(7月14日 ナゴヤD)
 痛すぎる…。阪神・岩崎優投手(23)が14日の中日戦(ナゴヤドーム)でアクシデントに泣いた。2―0の2回無死一塁で、森野が放った痛烈なゴロが右膝付近を直撃(結果は投ゴロ)。治療を経て続投したが、藤井の逆転3ランを含む5点を失った。これまで2勝1敗、防御率2・66と好相性だった中日に、今季最短となる1回2/3でのKO負け。敵地で巨人に勝ち越した勢いを、持続することはできなかった。

 たった一つのプレーで、快投のシナリオが崩れてしまった。2回無死一塁。森野がはじき返した痛烈なゴロが、岩崎の右膝付近を直撃した。足下に落ちた白球を素早く拾って二塁は封殺したが、その後のダメージはとてつもなく大きかった。試合後。和田監督もアクシデントを敗因と認めた。

 「あの後は抑えがきかなくなって、変化球が上ずってしまった。投球練習で真っすぐは悪くなかったけど、変化球の抑えがね。影響がなければ、ああいう崩れ方はしないピッチャーだから」

 いったんは三塁ベンチへと退き、治療を受けた。首脳陣に続投の意志を尋ねられたが、岩崎の答えは「大丈夫です」。マウンド上での投球練習で最終判断を下し、ベンチも岩崎にその後を託したのだが…。

 松井佑に左翼線二塁打を浴び二、三塁とピンチは拡大。続く藤井に左越えの逆転3ランを浴びてしまった。2死後、投手の朝倉に右前打されると、1番・荒木には四球。ここでやむなく2番手・金田にスイッチしたが、谷に2点適時打されてしまった。岩崎にとっては今季最短の1回2/35失点での降板。かつて鬼門と呼ばれ続けたナゴヤドームが舞台なだけに、不運の二文字がよぎった。

 突然の負傷であったことから、仮にリリーフを送るのであれば投球練習での球数制限はない。それでも、和田監督には負傷直後に交代する選択肢はなかった。

 「(打球が当たった時点で)代えようと思えば何球でも投げられたんだからね」

 それも、続投できる状態だという判断だけではなく、岩崎への信頼があったから。過去の中日戦で2勝を挙げ、前回先発した6月28日も7回1失点と好投していた。ましてや、初回も3者凡退でのスタート。勝負事にたらればは禁物だが、どうしても“森野の打席”を振り返ってみたくなる。

 岩崎は「(投球に)全く関係ない。コースとかが甘かった」と気丈に話した。チームは中日戦は1分けを挟んで5連敗となったが、幸いにも和田監督に苦手意識はない。

 「展開の綾というかね。ここへ来るといろんなことが起こるけど、それを跳ね返さないと。チーム状態も悪くない。何度も言うけど、落とした後のゲームだよ」

 15日の第2ラウンド。巨人戦勝ち越しの勢いを持続させるためにも、落とせない。

 ▼阪神・中西投手コーチ(岩崎が治療にベンチへ下がった時について)あそこで他の投手を行かせることはない。本人が行けると言っているんだから。(次回登板への影響は)大丈夫だと思う。

続きを表示

この記事のフォト

2014年7月15日のニュース