“高校ビッグ3”中日・浜田 聖地で白星、藤浪に並んだ4勝目

[ 2014年6月30日 08:00 ]

<神・中>4勝目を挙げて谷繁兼任監督(右)と握手を交わす浜田

セ・リーグ 中日10―2阪神

(6月29日 甲子園)
 中日・浜田が5回0/3を2失点で降板したが、大量援護に守られて無傷の4勝目をマーク。同学年のライバル・阪神の藤浪に勝ち星で追いついた。

 「きょうはバラツキがあって、ストライクを取るだけで精いっぱいだった」

 愛工大名電時代、大阪桐蔭・藤浪、花巻東・大谷(日)も加えた「高校ビッグ3」の1人として注目された。かつて、しのぎを削った甲子園での、1軍初登板に「特別に思い入れはないです」と平静を装ったが、硬くなるなと言う方が無理な話。ボールは初回から浮き、いつ阪神打線に捕まってもおかしくないほど、調子はよくなかった。

 3人の中でただ1人ドラフト1位指名を逃し、2位でプロ入り。ルーキーイヤーは藤浪と大谷が1軍で脚光を浴びる一方で、浜田だけが2軍で暮らした。その挫折を乗り越えたことに対しての、甲子園からのご褒美なのか。なんと味方打線が初回、打者13人を繰り出して8得点。1イニング8得点は、昨年4月23日の阪神戦(ナゴヤドーム)5回の攻撃以来となる“珍事”だ。この回だけで、阪神は2失策。不思議な力が働いたとしか思えない。

 浜田も悪いなりに要所を抑え、5回までスコアボードにゼロを刻んだ。6回に3連打を浴びて2失点したが、プロ初先発で初勝利を挙げた5月7日(ナゴヤドーム)に完封しており、対阪神は15イニング目での初失点だった。

 チームは4月10日以来の3位に浮上し、今月7日以来の勝率5割復帰も果たした。藤浪に勝利数で並んだことには「いや、まだ」と言葉を濁した背番号43。その負けん気がある限り、不敗神話は伸び続ける。

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2014年6月30日のニュース