上本初劇打に夢心地「ああサヨナラなんだ」

[ 2014年4月11日 05:30 ]

<神・D>9回裏、上本(中央)はサヨナラ適時打を放ち、ナインから手荒い祝福を受ける

セ・リーグ 阪神6-5DeNA

(4月10日 甲子園)
 一振りに精神を研ぎ澄ませていた。同点の9回2死一、二塁。阪神・上本はソーサの初球、外角低めの直球を捉えた。「最後に何とか決めようと。来た球はどんな球でも食らい付く」。気迫が乗り移った打球は浅めに守る右翼手の頭上を越えた。

 ベンチからチームメートが駆けだしたのを見て「ああサヨナラなんだ」と実感した。中学時代以来というプロ初のサヨナラ打に「最高です」と声を上ずらせた。

 この日は3回の好機で空振り三振に倒れるなど、そこまでの4打席はノーヒットだった。8日の同戦で1点を追う9回2死二、三塁で三振を奪われたのがソーサだった。「あの打席があったから、強い気持ちにつながった」と雪辱の一打に胸を張る。和田監督は「最後の最後で大仕事をしてくれた」と称えた。

 上本は今季から選手会長を務め、オープン戦は41打数7安打、打率・171。プロ6年目で初めて開幕1軍を果たし、開幕カードで負傷離脱した西岡の代役としてチャンスを得た。「結果は出なくても振ること。そうじゃないと駄目だと思ってやっていました」。11日からの本拠地での巨人3連戦を前に、連勝で勝率5割復帰。弾みをつけ「勢いに乗って必死に頑張る」とがむしゃらさを強調した。

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2014年4月11日のニュース