NPB新体制の姿勢は旧態依然 責任ミズノ社に押しつけ

[ 2014年4月11日 08:47 ]

NPBの公式球

統一球問題

 これほどの大問題を12球団が試合をしている午後7時に、しかも熊崎コミッショナーが対応すらできないタイミングで発表するとは、透明性を打ち出しているNPB新体制の進歩と受け止めていいのだろうか。否。責任を全てミズノ社に押しつけようとする姿勢は旧態依然である。

 今季のボールは開幕当日から現場で話題になっていた。オープン戦の使用球は去年と同じだったが、開幕戦から突然変わったという。現場では審判員が実際に感じていたはずだ。7日の実行委員会であるパ・リーグの球団が指摘してから動いたとしても3日が経過。それで「原因は説明できない」というのはお粗末極まりない。

 既にペナントレースは動きだしている。昨年なら平凡な外野飛球に終わっている打球がいくつフェンスを越えていったのだろうか。それによって2軍に落とされた投手もきっといる。選手生命が懸かったボールの重みを球界首脳はどう感じているのだろうか。

 1934年12月に巨人の前身である大日本東京野球倶楽部が発足したのをもってフライング気味に今年を「プロ野球80周年」とするNPBは、今回の違反球問題をどう処理するおつもりか。基準を満たすボールの製造に時間がかかるようならボールに湿気を含ませて飛ばなくするような知恵が求められる。

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2014年4月11日のニュース