呉昇桓 藤浪にタコライスのすすめ ご飯とチーズでもっと太ろう

[ 2014年1月29日 07:30 ]

Vへ!2年目のキャンプを前にブルペン入りした藤浪

 宜野座キャンプに備えて沖縄入りしている阪神・呉昇桓(オ・スンファン)投手(31=サムスン)が28日、昨年4月から体重アップに取り組んでいる高卒2年目の藤浪晋太郎投手(19)に、タコライスを“勧めた”。白ご飯にチーズを乗せた沖縄料理はカロリーが高く、増量するにはうってつけの一品。肉体的なスケールアップに成功すれば「ダルビッシュのようになれる可能性はある」とも口にした。

 「石仏」は人知れず、虎の黄金右腕を気にかけていた。呉昇桓は沖縄入りした24日、チーム宿舎に向かうタクシーの中で、球団関係者にこう提案したという。

 「(藤浪は)もっと体を大きくしたほうが良いと思う。大きくすれば、ダルビッシュのようになれる可能性がある。ご飯の上にチーズを乗せたものを、いっぱい食べるようにしたら良い」

 高卒新人で10勝した藤浪の活躍は韓国でもインターネットなどで話題に上がっており、呉昇桓も投球映像を何度か見たという。重ね合わせたのは今やメジャーを代表する右投手に上り詰めたレンジャーズ・ダルビッシュ。まだまだ線が細く見える藤浪に、韓国最強のクローザーは、かつて自身も口にして体を大きくしていた“パワーフード”を推薦。キャンプ中にチームメートとの会食を積極的に行う意向を示しているだけに、同関係者は「(藤浪と)会食する機会があればそういうこと(食事のこと)も直接言うだろう」と話した。

 幸運にも、キャンプ地の沖縄では、呉昇桓の言う、ご飯にチーズを乗せた「タコライス」が有名だ。今後、宿舎の食事会場に並ぶ可能性もあり、1カ月のキャンプ生活でこれでもか!と口にできる環境が整っている。

 バレーボール女子のJTや、プロボクシング元WBA女子世界ミニマム級王者・多田悦子(真正)らに栄養指導している公認スポーツ栄養士の吉谷佳代さんは、ご飯とチーズを一緒に食べる効能について「ご飯は炭水化物で、チーズにはタンパク質、脂質、カルシウムなどが含まれ、栄養バランスがよくなります。さらに血糖値の急激な上昇を抑える効果も期待できます。油ものなどを一緒に摂取すると、総カロリーは増えますが、血糖値の上昇は緩やかになり、太りにくい食事になります」と、脂肪だけが急増する心配を打ち消した。

 昨季は80キロ台だった藤浪の体重は、昨年4月から一日6食の食事改善などに取り組んだ結果、現在90キロ台に乗っている。「将来的には僕の身長(1メートル97)なら100キロぐらいあっていい」と語っており、呉昇桓“直伝”のタコライスを相棒に、ダルビッシュに一歩ずつ近づいていく。

 ▽タコライス 1980年代に誕生した沖縄料理の1つ。皿に盛ったライスの上にタコミート(メキシコ料理・タコスの具に使うひき肉)、チーズ、レタス、トマトなどを乗せ、その上にトマトベースのサルサソースをかけて食べるのが一般的。

 ▼大阪・鶴橋駅前の焼き肉店「とらちゃん」店主の光山正樹氏(韓国料理での、ご飯とチーズの組み合わせについて)最近の食べ方ですね。石焼きビビンバに入れたりして、韓国では若い世代が好んで食べるのではないでしょうか。

続きを表示

この記事のフォト

2014年1月29日のニュース