虎の新守護神・呉昇桓 無休で先乗り自主トレ参加志願

[ 2013年11月26日 05:30 ]

 阪神入団が発表された呉昇桓投手(31=韓国サムスン)が来春の沖縄1軍キャンプを前にした、若手主体の先乗り自主トレへの参加を志願していることが25日、分かった。12月中旬に入団会見で来日する右腕はその後、年をまたいでのグアム自主トレを予定しており、そのまま沖縄入りする。2月1日のキャンプインまで無休。ヤル気満々の新守護神は何とも頼もしい限りだ。

 1日でも早く猛虎戦士の一員になりたい。2年総額8億5000万円の大型契約で入団するだけに、生半可な気持ちではできない。新守護神としての期待をヒシヒシと感じている呉昇桓の熱い思いを代弁するように中村GMが、一番乗りでの沖縄入りを明言した。

 「(キャンプインより)早めに(沖縄に)入りたいという希望を持っているようだ。若手と一緒にやりたいという意向でね。一番乗りで(1月)25日ぐらいに行くんじゃないかな。良いことだと思う」

 通常、2月1日のキャンプインに備え、1軍キャンプに抜てきされた若手が主体となる沖縄での先乗り自主トレ。助っ人は、キャンプ直前に沖縄入りすればいいが、呉昇桓は自ら志願しているというのだから驚きだ。31歳の年齢を考えれば、若虎が大半を占めるメンバーの中では“浮いてしまう”ようにも思えるが、異国の地でプレーすることを覚悟しただけに、グラウンド内外で会話を弾ませていくことは決してマイナスにはならない。

 一方で「地の利」を生かすこともできる。今季まで所属していた韓国・サムスンも春季キャンプを沖縄・恩納村で行っており、慣れ親しんだ南国の地で1日でも長く調整することにより、初めて挑む日本球界でベストパフォーマンスを発揮することにもつながっていくはず。ヤル気の裏側に見えるしたたかな計算。韓国最強クローザーと言われるだけある。

 この日までに、来月13日前後に来日し入団会見を行うことも判明した。その際には本拠地となる甲子園球場のマウンドやクラブハウス、トレーニングルームなど球団施設も見学する予定となっている。「戦場」の雰囲気を感じた右腕はその後、自主トレの地・グアムへと飛び立つ。中村GMは「グアムからそのまま沖縄に行くんじゃないか」と話しており、グアムには年をまたいで滞在することが濃厚で、入団会見後は、ほぼ無休でキャンプインを迎えることになりそうだ。

 韓国で通算277セーブを誇る157キロ右腕は今季、抑え不在に苦しんだ和田阪神の弱点を埋める大きなピース。日本→グアム→沖縄が呉昇桓のサクセスロードとなる。

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2013年11月26日のニュース