“ぜいたく”完封継投!6回までリードなら勝率・952

[ 2013年10月27日 06:00 ]

<楽・巨>楽天に勝利し、内海(右)にウイニングボールを手渡す西村

日本シリーズ第1戦 巨人2―0楽天

(10月26日 Kスタ宮城)
 巨人だけに許されるぜいたくな継投策だ。無失点の好投を続けていた内海を6回でスパッと交代。7回以降はマシソン、山口、西村の「勝利の方程式」で1イニングずつを抑え、完封リレーを完成させた。

 「3人で投げることができた。いつもと同じように、受け継いだ点差のままで後の投手に託そうと思った」

 そう話したのはマシソンだ。1点のリードの7回に登板すると、最速は156キロ。2死二塁で迎えた岡島には12球粘られて結果的に四球を与えたが、直球を7球続けた。「真っすぐに振り遅れている感じがあった。変化球は投げたくなかった」と強気に攻めた。

 11年オフにフィリーズから巨人入り。巨人とともに獲得を狙っていたのが、くしくもこの日の対戦相手の楽天だった。巨人入りが決まった後には、星野監督が「MLBとNPBのバランスが悪くなるし、日本球界がナメられる」と、巨人の参戦が高騰したマネーゲームを生んだとの認識から、苦言を呈するとともに地団駄を踏んだこともあった。

 8回は6年連続60試合登板の鉄腕・山口、9回は球団史上初の2年連続30セーブを挙げた西村とペナントレース同様につなぐ。セ・リーグ他球団のスコアラーが「マシソンは真っすぐが速く、山口は左で、西村は変化球が自由自在。1点でも負けてるときつい」と口をそろえるように、レギュラーシーズンでは6回終了時にリードしていた試合は60勝3敗2分け。勝率は驚異の・952を誇る。広島とのCSでも2戦2勝。鉄壁の救援陣が控えるからこそ、無失点の先発投手を代えられるのだ。

 楽天はロッテとのCS第2戦で同点の延長10回に計4人の救援陣を投入して3失点。これで第4戦に則本、田中を救援に送らざるを得なくなった。どの球団にも決してまねのできない投手リレー。競り合いの多い短期決戦だからこそ、なおさら大きな武器になる。昨季の日本シリーズは不調で抑えの座を譲った西村は「日本一になってこそリベンジになる」と言い切った。

 ▼巨人・山口 亀井さんに助けられました。

続きを表示

この記事のフォト

2013年10月27日のニュース