りんごがシークワーサーに勝った!聖愛 沖縄尚学を撃破

[ 2013年8月17日 06:00 ]

<弘前学院聖愛・沖縄尚学>完投した弘前学院聖愛・小野

第95回全国高校野球選手権2回戦 弘前学院聖愛4―3沖縄尚学

(8月16日 甲子園)
 りんごのように真っ赤な顔で雄叫びを上げた。弘前学院聖愛の小野は最後の打者を三ゴロに仕留め、5安打3失点で2試合連続完投勝利。「自分がやった感があって最高」と胸を張った。

 つがる市出身で親戚はりんご農家。中学時代は毎年、収穫作業を手伝い「野球よりきつい」と笑う。母・雅恵さん(47)がつくる焼きりんごや煮りんごが大好物で、母は「りんごを食べてメキメキ育ちました」と話す。三塁側アルプス席では「リンゴの唄」が流れ、右腕を勇気づけた。

 捕手だった1年夏に横手投げで打撃投手を務め、レギュラー組を抑えた。そして秋から投手に転向。「楽しく野球をやる」との言葉通り、1点差に詰め寄られ、なお8回無死一塁のピンチも、沖縄尚学の大声援を「自分への応援だと思った」と笑顔で切り抜けた。

 1回戦突破後、3番の一戸は「沖縄はシークワサー。りんごは負けません」と話していたが、センバツ2度優勝の「格上」を撃破。青森県勢では史上初の初出場2勝を挙げた原田一範監督は、全員が津軽地方出身のナインを「どんどん、おじょまなく(物おじしなく)なっている」と称えた。「青森代表としてのプライドを持って戦う」と話す小野が「りんごっ子ナイン」を引っ張る。

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