銀次 マー君アシスト弾「魂で打ちました」

[ 2013年8月17日 06:00 ]

<西・楽>8回無死 銀次は決勝弾となるソロを放ちガッツポーズ

パ・リーグ 楽天3-1西武

(8月16日 西武D)
 これぞ祝砲だ。1―1で迎えた8回先頭の打席。楽天・銀次の一振りが田中に日本新となる勝利をもたらした。「狙っていい場面。狙っていました」。野上が投じた内角高めの131キロ直球を振り抜き、右翼席へ勝ち越しの4号ソロ。銀次は「魂で打ちました」と笑った。

 誰からも愛されるキャラクター。ダイヤモンドを1周してベンチに戻ると先輩の嶋からヘルメットに一発。手荒い祝福に笑みが浮かんだが、今度は2学年下の岡島から4発、5発…。たまらず後輩を追いかけて一撃お返し。その姿にベンチは爆笑に包まれた。

 その明るさが田中とチームを救った。星野監督の就任1年目。11年秋の岡山・倉敷キャンプ。その年わずか22試合の出場で打率・222だった銀次は誰よりもバットを振った。指揮官はその姿を見て、チームの中心になると見抜いた。「鈍い光だったけど、磨けば光ると思った」。翌年は守備で失策を重ねるも根気よく126試合に起用し、打率・280。そして今年の春季キャンプでは「銀次は首位打者を争うよ」と予言した。

 指揮官の期待通り、ここまで打率・342でリーグトップに君臨。6回には中前打で出塁すると、マギーの右線二塁打で一塁から先制のホームを踏む激走も見せた。とくに田中の登板試合は63打数26安打の打率・413。エースの快進撃をバットで支え続ける。

 6月12日に誕生した長男・虎次郎(とらじろう)くんの存在が最大の癒やし。「最近、自分に似てきたんです」と目尻を下げる。「1点取れば勝ってくれるんで」という田中の登板試合で、またしても「いぶし銀」が最高の輝きを見せた。

 ≪18日にも最短M≫この日は楽天が勝ったものの、2位ロッテも勝ったため、マジックの最短点灯日は1日延びて18日となった。条件は楽天が17日から西武に連勝、その間、ロッテがオリックスに連敗することでM33が出る。

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