稲葉 侍1号 体勢崩しながらも下半身粘りで運んだ

[ 2013年2月11日 06:00 ]

<日・神>7回無死一塁、日本ハム・稲葉は右越えに2ランを放つ

練習試合 日本ハム2―7阪神

(2月10日 名護)
 日本ハムの頼れるベテランが、対外試合で侍1号アーチを放った。7回無死一塁から松田のフォークを泳ぎながらも右翼席へ運んだ。ベースを一周した日本ハム・稲葉は、笑顔で中田とハイタッチ。「投手の球をどう捉えるか、試合感覚を取り戻すことを目標にしていた。いい3打席だったと思います」と満足げだった。

 見事な適応力といえた。1、2打席はともに直球に差し込まれ、中飛と遊ゴロ。第3打席は「少しポイントを前にしよう」と意識したため、変化球に体勢をわずかに崩されたが「うまく下半身で粘れて対応できた」と自画自賛の一打となった。

 元来、仕上がりが早いこともあって、4年前の09年大会は「普通に調整していた」と振り返る。しかし、40歳となった今回は違う。例年ならば年明けからバットを振るが、昨年12月から札幌市内の室内練習場で初めてティー打撃を行い、素振りも欠かさなかった。

 頂点を見据えるからこそ、かわいい後輩も放っておけない。「2人で代表に残らないと」と、中田と居残り特打を敢行したが、若き主砲のスイングが鈍ると「疲れて惰性で打っている。もっと切れを出せ」と気合を注入した。チームでの実戦は11日の韓国ハンファ戦(名護)を残すだけ。「気持ちの高ぶりがあるし、緊張感も高まってきた」。つなぎ役も中軸も下位打線もこなせる万能スラッガーは、世界一へ向かってさらに気を引き締めた。

 ▼日本ハム・中田 あの本塁打はさすがとしか言いようがない。体勢が崩された中で長打を打てるのは見習わないといけない。

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2013年2月11日のニュース