8度宙に舞った原監督 次は日本一「必ず目標達成したい」

[ 2012年9月21日 21:36 ]

3年ぶりのリーグ優勝を決め、ナインに胴上げされる巨人・原監督

セ・リーグ 巨人6―4ヤクルト

(9月21日 東京D)
 本拠地・東京ドームで背番号88が8度、宙に舞った。2位以下に大差をつける独走で3年ぶりのV。巨人・原監督の顔は、一つの目標に到達した充実感、そして次なる戦いに向けて自信に満ち溢れていた。

 8月23日にマジック30が点灯後、着実にVロードを駆け抜け、たどりついた第1のゴール。優勝監督インタビューで、指揮官がまず口にしたのはファンへの感謝の言葉だった。「選手、チームを代表してファンの皆様に御礼申し上げます。優勝おめでとうございます!」。そしてこう続けた。「選手一人一人が非常に冷静で高ぶらず、平常心で一戦一戦戦ってくれた結果です」。

 もちろん、それを植え付けたのは指揮官自身だ。この日の試合でもシーズンを象徴するような積極采配が光った。3―1で迎えた4回1死三塁。打席の内海が投前にバント。三走の亀井は増渕が一塁へ送球するのを確認してからスタート。見事なセーフティスクイズでリードを再び3点に広げた。

 4―4の6回1死一、二塁では谷に代えて高橋由を起用し、送りバントではなく、強攻策を選択。結果は四球で無死満塁、続く内海には代打・石井を送った。その石井は二ゴロに倒れたものの、長野が詰まりながらも左前に運ぶ2点タイムリー。優勝が決まる一戦でも攻めの姿勢を貫き通し、勝ち越し点をもぎ取った。

 「今年のチームは阿部キャプテン、投手は内海を中心に全員の力を一つにして戦ってきました。スタートこそ、つまずきましたけれども、みんなで苦しみを味わい、全員で打破してきました」。そう話した時には、やや目を潤ませたが、すぐに前を向いた。「ひと山越えましたが、これからもジャイアンツは成長していきます。必ず目標を達成したい」。CSを突破し、そして日本一へ、原巨人の戦いは続く。

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