「ちょっとは頑張ったよ」遺影に報告を…大槌 8強で惜敗

[ 2012年7月18日 17:28 ]

 第94回全国高校野球選手権岩手大会が18日に行われ、東日本大震災の津波で大きな被害を受けた岩手県大槌町の大槌が13年ぶりに準々決勝の舞台に登場。不来方に4―5で惜敗した。

 9回に1点を加えて詰め寄ったが、わずかに届かず。それでもスタンドからの拍手は鳴り止まず、「お疲れさま」「よく頑張った」の声が飛んだ。試合後のロッカールームで、佐々木雄洋監督(31)はおえつ交じりの選手に「ありがとうの気持ちだけ。いろいろなことを乗り越えてきた」と声を掛けた。

 金野利也捕手(17)は母、姉、祖母を津波で亡くした。今は父、姉、弟と仮設住宅で暮らす。大会前、遺影に勝利を誓った。「帰ったら『ただいま。ちょっとは頑張ったよ』と報告したい」と晴れやかな顔。全4試合を1人で投げ抜いたエースの岡谷惇喜投手(17)は「悔いはない」と吹っ切れた様子で話した。

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2012年7月18日のニュース