筒香 10試合ぶり一発も中畑監督「久しぶりじゃ駄目」

[ 2012年5月21日 06:00 ]

<D・ロ>6回無死、DeNA・筒香は10試合ぶりの本塁打を放つ

交流戦 DeNA6―1ロッテ

(5月20日 横浜)
 DeNA先発・三浦から試合前に「1人で4点取れよ」とハッパをかけられていた筒香が、マイカーに乗り込む直前に立ち止まってはにかんだ。「最近いつも言われてます。2点足りなかったですね」。それでも先制二塁打にダメ押しソロ。20歳の大砲が18歳年上の右腕を強力に援護し、チームに交流戦初白星をもたらした。

 「最近、全然打てていなくてチームに迷惑をかけていたので…。きょうはいい感触で打てたし、完璧に近い。自分の中では納得しています」

 まずは初回1死二塁。低めのスライダーを捉えた鋭い打球が右中間を破る。チーム5試合ぶりの先制点を叩き出すと、3点差に詰め寄られた6回は右翼席中段に弾丸ライナーの3号ソロ。3回の打席で詰まらされた直球を「狙っていた」と真芯で捉えた。

 一発もマルチ安打も10試合ぶり。中日・山本昌から2本塁打した6日以降の9試合は33打数3安打で14三振、打率・091と極度の不振に陥っていた。全ての球種に対応しようと、直球も変化球も追いかけて上体が突っ込んでいたのだ。左股関節に体重を残す意識でフォームを矯正。打席ごとに狙い球も絞って復調の手掛かりをつかんだ。

 前日はラミレスの幻アーチに猛抗議した中畑監督も「きょうのホームランは文句ないでしょ」と満足顔。ただ、10試合ぶりのアーチには「久しぶりじゃ駄目だよ」とさらなる奮起を求めた。指揮官のその言葉を聞くまでもなく、試合後の筒香は恒例となった居残り打撃練習。金環日食、スカイツリーの話題には「あまり興味はないです」という20歳の大砲は、野球だけに没頭してチームの浮上に力を注ぐ。

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2012年5月21日のニュース