球児、通算200S!史上5人目快挙で虎単独首位

[ 2012年4月12日 06:00 ]

<広・神>通算200セーブを達成し、花束を受け取った藤川

セ・リーグ 阪神4-1広島

(4月11日 マツダ)
 力強い高めの直球で広島・中東のバットに空を切らせると、阪神・藤川の表情は少しだけ緩んだ。3点リードの9回、3者三振で史上5人目の通算200セーブに花を添えた。「チームが勝てるようにと思ってやってきた。だからチーム全体の数字です」。チームを10年9月9日以来、580日ぶりの単独首位に導く節目の記録でもあったが、ことさら誇ることはなかった。

 「いつも打たれそうで怖い」と言ったが、この夜の内容は圧倒的だった。先頭の堂林は4球連続直球で追い込み、最後はフォークで見逃し三振。続く白浜は空振り三振に。直球がバットの上を通過するのは往時のまま。人さし指と中指の隙間をなくし、リリースで強烈なスピンをかける。藤川にしかできない球質でセーブを積み上げてきた。

 セーブ数に関しては「チーム事情によって変わるから」と興味を示さないが、防御率にはこだわっていた。5人の200セーブ達成者のうち、藤川だけが通算防御率1点台(1・81)で大台に届いた。まさに「最強守護神」といえる。

 今季から投手キャプテンを務める。和田監督は「言動でも投手陣を引っ張ってくれている。それが球に乗り移っている」と頼もしそうに話した。

 10日に海外フリーエージェント(FA)権の資格取得条件を満たした。かねてメジャー挑戦を希望してきたが「まだまだ勝っていきたい。最後は優勝する」。今は、7年ぶりのリーグ制覇しか見えていない。

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