中畑監督 満員指令「満席でやらなきゃプロじゃない」

[ 2012年3月2日 06:00 ]

グラウンドの球団ロゴを披露するDeNA・中畑監督

 DeNAの中畑清監督(58)が1日、本拠地の横浜スタジアムに初見参した。全体練習前にグラウンドで行われたミーティング。指揮官はナインに熱い指令を出した。

 「どうせ野球をやるならこの球場を満員にしたいよな。満席でやらなければプロじゃない。負け試合でも最後まで粘り強くいこう。この姿勢のないヤツは許しません」

 横浜スタジアムには、忘れられない思い出がある。現役引退を表明していた巨人時代の89年10月6日、リーグ優勝を決めた大洋戦だ。8回に右翼線二塁打でヘッドスライディングすると、興奮のスタンドにはウエーブが巻き起こった。ミーティングでその話を持ち出すと「日本で初めてウエーブを起こした選手が…私です。ただの自慢話です」とおどけてみせた。昨季の横浜スタジアム(定員3万268人)の1試合平均の観衆は1万5110人で、最多は2万7518人。ナインにも満員のスタジアムであの感動を味わってもらいたい。中畑監督の厳しい言葉は、新生DeNAへの期待の裏返しでもある。

 その思いにナインも呼応した。主将の石川や森本らが中心となってウオーミングアップから声を張り上げ、練習を盛り上げた。「心の連携がしっかりできていた。これを継続して1年間やれたら、いいものは残せると思う」と指揮官。1日だけの本拠地練習を終え、2日には楽天とのオープン戦(3、4日)に向けて長崎入りする。本拠地開幕戦は4月3日の中日戦。元祖「ウエーブ男」が満員のハマスタから新たなウエーブを起こす。

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2012年3月2日のニュース