九州国際大付・若生監督 仙台帰省は「大旗を持って」

[ 2011年6月18日 06:00 ]

 春にあと一歩で逃した大旗を、夏こそつかむ。センバツ準優勝の九州国際大付・高城主将は「春は本当に悔しい思いをした。夏は甲子園にもう一回行かないと意味がない」と力を込めた。

 春は地元・福岡だけでなく、若生正広監督の母校・東北と被災地への思いを力に変えて、ナインは全国の決勝まで快進撃を続けた。若生監督はセンバツ準V後、妻・正子さん(52)が一人で留守を守る仙台市内の自宅に帰省を考えていたが、歩くにはつえが手放せない自身の体の不自由さに加え、「やっぱり夏が終わるまでは帰れない。帰る時には大旗を持って帰らないと、と覚悟したんでね」。復興へと力強く立ち上がる故郷に大旗を。これこそが還暦を超えた指揮官の決意だ。

 「最後の夏に3年間やってきたことを全て出したい。もう一回東海大相模とやりたい」と高城。届かなかった紫紺の大旗の代わりに、深紅の大旗を被災地へ届ける。

 ≪福岡大会展望≫看板の強力打線で今春センバツで準優勝した九州国際大付と、ともに好投手を擁して春の九州大会でベスト4に食い込んだ飯塚と福岡工大城東の「3強」が優勝戦線をリード。東福岡、自由ケ丘、久留米商、筑陽学園、東筑らが追う。

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2011年6月18日のニュース