「がんばろう!日本」虎ナインが“復興メッセージ”

[ 2011年4月10日 06:00 ]

「がんばろう日本」の横断幕にサインする真弓監督

 ともに頑張りましょう!阪神は9日、東日本大震災の被災者に向けた激励メッセージを書き込む横断幕(縦1・1メートル×横12メートル)を作製。真弓明信監督(57)、選手会長の鳥谷敬内野手(29)ら甲子園でナイター練習に参加した選手、コーチ全員が、それぞれの思いを記した。

 1995年の阪神・淡路大震災で被災した兵庫県にフランチャイズを置く球団からこそ、できることもある。「被災地の方々を思い、励ますにあたって、選手とファンが同じ気持ちになれる企画はなかなかないと思ったので」。選手自ら募金箱を持って街頭に立ち、義援金を募ったのに続き、被災者に向けた激励メッセージを書き込む横断幕作成に至った過程を、球団関係者が説明した。

 東日本大震災復興支援スローガンである「がんばろう!日本」が黒字で印字された白の横断幕。12日・広島戦の開幕投手に内定している能見が、先頭を切って「心を一つに」と書き込んだ後、ナインが続いた。「みんながついてる!」(金本)「野球力信じてます」(城島)「DON’T GIVE UP」(ブラゼル)「GOD BLESS」(マートン)「心をひとつに共に頑張ろう」(新井良)…。思いを込めてペンを走らせた。

 労組・プロ野球選手会の会長として開幕問題に“奮闘”した新井は「思いを胸に共に頑張りましょう」と力強く書きとどめた。「ずっと(被災地のことを)思い続けて、真剣に全力でプレーする。小さい力かもしれないが、勇気を与えられると信じてやっていきたい」。家に帰れば一家のあるじ。「食事の時に(被災地では)ご飯も食べられない。水も自由に飲めない。食事をできることが、当たり前と思ってはいけない」と子供たちを諭し、不自由なく日常生活できることのありがたさを教えている。

 開幕戦の前には甲子園球場周辺に場所を設け、多くのファンにも横断幕にメッセージを書いてもらう予定をしている。開幕後、しばらくの間は球場内に掲げ、時期をみて“猛虎の思い”を被災地に届けたい意向だ。

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2011年4月10日のニュース