最後まで“らしく”…マニー・ラミレス突然の引退

[ 2011年4月10日 06:00 ]

引退を発表したレイズのマニー・ラミレス

 大リーグは8日、歴代14位の通算555本塁打を記録しているレイズのマニー・ラミレス外野手(38)の現役引退を発表した。今春のキャンプ中に、禁止薬物検査で陽性反応を示したという。ドジャース時代の09年に薬物規定違反で50試合の出場停止処分を受けており、2度目の今回は100試合の出場停止となるため引退を決意した。

 同外野手はESPNスペイン語版の電話取材に、フロリダ州の自宅から応じ「今はもう落ち着いている。神は自分にとって何が最高の選択肢か知っている。公式に引退選手となった。しばらく家族とスペインへ旅行に出掛ける」と話したという。

 ラミレスは7日に「家庭の事情」でチームを離れていた。現役スター選手の突然の引退に、アンドルー・フリードマンGMは「引退の知らせに驚きと失望を禁じ得ない」とコメント。ジョー・マドン監督は8日には戦列に復帰するとしていたが「彼の判断。もちろん残念ではある」と苦渋の表情で話した。今季は5試合の出場で、放った安打はオリオールズ・上原からの1本だけだった。

 レッドソックスで長距離砲コンビを長年組んだオルティスは「あれだけの才能と実績があるのに悲しい」と残念がった。独特の風貌と奔放な立ち居振る舞いで「マニーはマニーだから」とまで評された希代のスラッガーは、去り際まで前例のない形となってしまった。

 ◆マニー・ラミレス 1972年5月30日、ドミニカ共和国サントドミンゴ生まれの38歳。91年ドラフト1巡目でインディアンスに入団。93年にメジャーデビューし、首位打者、本塁打王、打点王を1度ずつ獲得した。1メートル83、91キロ。右投げ右打ち。今季年俸は200万ドル(約1億7000万円)。

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2011年4月10日のニュース