東北も喜んでくれる…九国大付・若生監督 縦じまに込めた思い

[ 2011年4月3日 11:14 ]

第83回選抜高校野球準決勝 九州国際大付9―2日大三

(4月2日 甲子園)
 東北OBとして、東北元監督として、そして故郷である宮城県仙台市の思いも背負って戦う九州国際大付の若生監督。4強進出を決めた後、指揮官の携帯電話には故郷から約100件ものお祝いの電話が入り、友人の一人からは「家の物は全部なくなったけど、九州国際大付の試合は電器店のテレビで見ていたよ」と激励されたという。

 九州国際大付のユニホームは、系列の九州国際大と同じグレーを基調としたものが伝統だった。その中、05年に就任した若生監督が、一新を図って縦じまを導入した。母校・東北と同じ白地に紺の縦じまは、54歳で単身故郷を離れ、遠い九州で再挑戦を始めた指揮官の決意の象徴だった。03年夏、ダルビッシュ(日本ハム)を擁してあと1勝に迫りながら届かなかった東北勢初の頂点。「ウチが頑張れば喜んでくれる」。同じピンストライプで福岡勢初の紫紺の大旗を抱く時、復興を目指す故郷にも歓喜をもたらすはずだ。(アマ野球担当・金子麻里)

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2011年4月3日のニュース