西岡ツインズが落札!「1番・二塁」!!

[ 2010年11月28日 06:00 ]

2008年、日本代表でプレーする西岡剛の守備

 大リーグ機構は26日(日本時間27日)、ロッテからポスティング・システム(入札制度)で大リーグ移籍を目指す西岡剛内野手(26)の独占交渉権をツインズが獲得したと発表した。今季ア・リーグ中地区を制覇したツ軍は、最近9年で6度地区優勝の強豪チーム。課題だった二遊間強化へ、西岡に白羽の矢を立てた。米メディアによるとツ軍は3年総額900万ドル(約7億5600万円)の大型契約を用意。「1番・二塁」として日本のスピードスターを迎え入れる。

 西岡獲得へ猛プッシュしていたのは、強豪・ツインズだった。530万ドル(約4億4500万円)とみられる応札額で独占交渉権を獲得。発表を受けて「交渉が終了されるまでコメントは差し控える」と慎重な姿勢を見せたスミスGMだったが、地元記者らには「素晴らしい選手。ぜひ来てほしい」と絶賛した。

 過去に日本人選手を獲得したことがないツ軍が戦力補強のため、歴史を変えた。チームは今季最優秀監督賞を受賞したガーデンハイアー監督の下、02年以降9年間で地区優勝6度。今季も94勝68敗で地区2連覇を飾った。しかし00年以降、ワールドシリーズ出場はなし。ここ2年は地区シリーズでヤンキース相手にともにスイープ(3連敗)されている。そこで目星を付けたのが、西岡だった。11月16日のGM会議で同GMが「グラウンドの中央で運動能力にたけ、スピードや機敏性の高い選手を探している。西岡は確かにフィットすると思う」と発言。早くから調査を開始していた。

 今オフ正二塁手のハドソンがFAで退団濃厚。遊撃手のハーディはパンチ力はあるものの守備範囲が狭く、6年間で盗塁6個とスピードにも欠けて現在はトレード要員となっている。関係者の話を総合すると、現時点でツ軍は西岡を「1番・二塁」で起用する構想。ともにリーグMVP受賞経験のある強打者のマウアー、モーノーが3、4番に座るチームにとって、今季出塁率・423、22盗塁の西岡が上位に座れば得点力アップが見込める。ロッテで遊撃を守る西岡の二塁守備も、05年には二塁でゴールデングラブ賞を受賞しているだけに支障はない。

 ツ軍はこの日に備えて近年、国際スカウト部門を強化してきた。「試合だけでなく、打撃や守備練習もすべて見てきている。それがわれわれのやり方」と同GM。スカウティングの細部までこだわった結果が、今回の交渉権獲得だった。交渉期間は30日間。米メディアによると3年総額900万ドル(約7億5600万円)前後の大型契約を用意している。

 「どの球団でも行くつもり。野球ができる喜びをかみしめながら、チームのためにプレーするだけ」と話していた西岡の夢は、大きく前進した。

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2010年11月28日のニュース