ソフトバンク　メジャー１１３発男獲得へ！

ヤンキースのマーカス・テムズ

　ソフトバンクが、ヤンキースからＦＡとなったマーカス・テムズ外野手（３３）の獲得に動いていることが１３日、分かった。球団幹部は「リストに名前は挙がっている。加入となれば相当な戦力アップになることは間違いない」と話した。

　テムズはメジャー９年間で通算１１３本塁打。デビュー戦となった０２年６月１０日のダイヤモンドバックス戦では、球界屈指の左腕ランディ・ジョンソンから左中間席へ初打席初本塁打を放つ離れ業を演じた。０７年７月８日にはレッドソックス・松坂から中越え本塁打を放ったこともある。本塁打率は１７・２打席に１本と、その長打力はメジャーでも証明済みだ。

　古巣ヤ軍に復帰した今季は外野の控えに甘んじたが、２３７打席で１２本塁打を放って５年連続２ケタ本塁打。加えて自己最高の打率・２８８をマークした。守備でも左翼、右翼、一塁を守れる上に、今季は三塁の守備にも初めて就いた。そのスタイルは、複数ポジションを求める秋山監督の野球にも合致する。

　今季のソフトバンクはリーグ優勝こそ達成したが、チーム打率・２６７はリーグ５位。１３４本塁打も同３位、長打率・４０４も同４位で、ロッテとのクライマックスシリーズでも６試合でわずか９得点に終わった。３９歳の小久保、１２月に３７歳となる松中の両ベテランの衰えは隠せず、チーム３冠の多村の去就も不透明となっており、リーグ連覇、そして８年ぶりの日本一奪回に長距離砲の獲得が急務となっている。

　テムズには今季年俸９０万ドル（約７３８０万円）の倍前後となる年俸１億５０００万円の複数年契約を検討しており、今後は米国のＦＡ市場の動向もにらみながら獲得に全力を尽くす。

　◆マーカス・テムズ　１９７７年３月６日、米ミシシッピ州生まれの３３歳。９６年ドラフト３０巡目でヤンキースから指名を受け、９７年入団。０２年にメジャー昇格。０３年レンジャーズ、０４年からタイガースでプレー。０６年には１１０試合で２６本塁打と自己最高の成績でリーグ優勝に貢献。１０年にヤンキースに復帰し、今オフＦＡとなった。今季年俸は９０万ドル（約７３８０万円）。１メートル８８、１００キロ。右投げ右打ち。