「守りの野球」4年がかりで浸透 50年目で初のWシリーズへ

[ 2010年10月23日 13:05 ]

リーグ優勝に導いたレンジャーズのワシントン監督(右)はスポーツドリンクを浴びせられてずぶぬれ

 【レンジャーズ6―1ヤンキース】紙吹雪が舞う中、場内インタビューでレンジャーズ一筋のヤングが誇らしげに叫んだ。「テキサスにワールドシリーズがやってくる」。球団創設50年目でつかんだ夢舞台。長年の低迷を知る地元ファンの熱狂は一段と高まった。

 元広島のルイスが日本仕込みの緩急をつけた投球で4回まで無安打。5回に暴投で同点とされたが、味方が直後に4点を勝ち越した。8回1失点の快投に「言葉にならない」と顔を紅潮させた。

 ゲレロやハミルトンら強打者が居並ぶが、6試合で計19失点と守りの野球が光った。元奪三振王で2年前に球団社長に就いたライアン氏は「先発投手陣の整備が必要」としてルイスを呼び戻し、7月に同地区のマリナーズから好左腕リーを獲得。救援から先発に回った左腕ウィルソンや若いハンターらを刺激した。

 ワシントン監督が4年がかりで浸透させた守りの野球は、11連勝があった6月から機能し「ほかのチームよりも自分たちが優れていると信じ始めた」とハミルトン。11年ぶりに進んだプレーオフでも堂々と戦ってきた。

 58歳の監督は3月に過去のコカイン使用が発覚したが、選手の信頼は揺るがなかった。世界一を争う相手はまだ決まっていないが、監督は「関係ない。どこで戦うにしても自分たちの野球を貫く」と誓った。(共同)

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2010年10月23日のニュース