最後はエース岩隈打たれても野村監督後悔なし

[ 2009年10月24日 19:46 ]

 【楽天4-9日本ハム】取って置きの切り札の登場に、敵地のファンも大歓声を送った。4―6の八回2死二、三塁で登板したのは、2日前の22日に完投したばかりの岩隈。だが、スレッジにはじき返された打球は、無情にも右翼席へ消えた。最後にエースが打ち砕かれ、楽天の快進撃に終止符が打たれた。

 野村監督は当初、スレッジを敬遠するつもりだったという。岩隈の意思を尊重して勝負させたが、最悪の結果となった。だが、「あの場面を抑えれば何とかなったかも」とうなだれる右腕とは対照的に、指揮官に後悔はなさそう。「しょうがない。おれが責任を持てばいいこと」。試合を決定付ける3ランを見送ると、苦笑いを浮かべた。
 苦しいシリーズだった。第1戦で九回に4点のリードを守れず、逆転満塁本塁打でのサヨナラ負け。初のCSに駆け上がった勢いはそがれ、その後は重い展開の試合が続いた。手薄とみられた相手投手陣を崩せず、後手後手に回った。

 日本ハムの祝勝セレモニーを見つめる岩隈の目には、涙が浮かんでいた。「また来年、みんなが一つになって、日本一になれるようなチームにしたい」。捲土重来を誓うエースの言葉とともに、球界を席巻した楽天のシーズンが終わった。

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2009年10月24日のニュース