見なきゃ…名球会ブレザーに稼頭央闘志空回り

[ 2009年8月15日 06:00 ]

日米通算2000安打は2000キロ離れたミルウォーキーで仕切り直しのチャレンジとなった松井稼頭央

 【アストロズ2―9マーリンズ】歓喜の瞬間はお預けとなった。日米通算2000安打に王手をかけたアストロズの松井稼頭央内野手(33)が13日(日本時間14日)、敵地マイアミ(米フロリダ州)でのマーリンズ戦に7番・二塁で出場。前日3安打した勢いを持ち込みたかったが、4打数無安打に終わり「きょうは力みました」と苦笑いだった。

 マ軍の先発は2メートル左腕ウェスト。長身から繰り出す角度ある速球と、チェンジアップに翻ろうされ2打席連続空振り三振。その後も快音は響かず、7回は一ゴロ、ラストチャンスとなった9回1死一、二塁は初球を打って投ゴロに倒れ、マ軍ファンからは「NOT TONIGHT(今夜達成させてたまるか)」とやじられる場面もあった。
 無意識のうちに体に力が入ってしまった。試合開始1時間半前に、名球会の担当者から記念のブレザーを披露された。渡米前の2月に採寸したブレザーの内側には「名球会 松井稼頭央」と金の刺しゅう入り。粋な“演出”に気持ちが空回りしたのか、打席での力みは最後まで消えなかった。
 マイアミ4連戦での記録達成はならず、試合後はチャーター機で約2000キロ離れたミルウォーキーへ移動。14日からはブルワーズとの3連戦で、クーパー監督は「あした実現することを祈っている」と先発起用を明言した。あと1本。「あしたも精いっぱい、力んでいきたい」と笑う松井稼に悲壮感はない。

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2009年8月15日のニュース