後半戦は黒田が投げると勝率100%

[ 2009年8月12日 06:00 ]

 【ドジャース4―2ジャイアンツ】ドジャースの黒田博樹投手(34)が10日(日本時間11日)、敵地でのジャイアンツ戦に先発。6回1/3を6安打1失点の力投で、チームの連敗を3で止めるとともに自身5勝目(5敗)を挙げた。これで後半戦に入り、黒田が先発した試合でチームは5戦全勝。故障者が増え下位の追い上げも受ける中で、黒田が苦境を救った。

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 この男が投げれば負けない。黒田が7回途中1失点の力投で、3連敗と沈みかけたチームを救った。「負けるとまたズルズルいく雰囲気だった。プレッシャーがかかる中で、こういう投球ができて満足」。同地区で追い上げるライバルを破り、表情には充実感がみなぎっていた。
 序盤は変化球が切れを欠いた。初回2死から連打を浴びるなど22球を費やし、2回にはイシカワに先制ソロを被弾。だが「完ぺきな失投」と悔やんだこの一発が黒田の闘争心に火を付けた。次打者を3球三振に仕留めて波に乗る。「ストレート系で散らして目線を変えた。技術より精神的な部分でしのいだ」。5回は四球、6回は安打で出塁されても右打者の内角をシュートで突いてともに併殺。3回から6回まで3人ずつで切り抜けた。
 首位で折り返しながら後半戦は12勝13敗と負けが先行する中で、黒田が先発した5試合はチームがすべて勝利。頼れる右腕にトーリ監督は「チームの出血を止め、生き返らせてくれた」と感謝した。チーム最多11勝のビリンズリが左太腿痛で12日の先発を回避するなど、主力が故障で次々と離脱する事態に「僕もケガをしていた。周りの元気な選手でカバーしたい」と黒田。今回は体の張りで登板を1日延期していただけに「いい投球ができて良かった」と胸をなで下ろした。
 今季自身初の連勝で、5勝5敗と勝率も五分に戻した。「先がある程度見えてきた。自分の成績は考えず、ガムシャラにチームのために投げたい」。地区連覇、そしてプレーオフへ、黒田が勝利を呼び続ける。

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2009年8月12日のニュース