田沢 大切なことはすべてマイナーで教わった

[ 2009年8月12日 16:33 ]

タイガース戦でメジャー初勝利、ウイニングボールを手に笑顔のレッドソックス・田沢

 【レッドソックス7-5タイガース】自分が通用するのか。初先発で初勝利を挙げたレッドソックスの田沢は淡々と投げたように見えて、胸中は大きな不安と戦っていた。

 突然昇格の知らせを受けた7日にメジャー初登板し、ヤンキースのロドリゲスにサヨナラ2ランを浴びたばかり。この日も「一、二回は打たれたイメージが残っていた。今後どうなるのか、すごく不安だった」という。強打者ぞろいのタイガースに一回、3点を奪われた。
 昨年までは日本の社会人野球、2週間ほど前まではマイナーの2Aで戦っていた。自分の球がどれだけ大リーグで通用するのか、物差しは持っていなかった。押しつぶされそうになったとき、支えてくれたのは「初球を速球で押す」など「2Aで教わってきたこと」だったという。
 三回以後は切れを取り戻し、5三振を奪う。結局5回3失点で勝利投手に。初先発で勝利を挙げた日本選手としては最年少の23歳。日本のプロ野球を経ずに海を渡り、わずか数カ月とはいえ、マイナーという「土」にしっかり根を伸ばしてさまざまなことを吸収したことが、メジャーでの白星という「花」を咲かせることにつながった。(共同)

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2009年8月12日のニュース