浦学“親子鷹”でV!横浜にリベンジだ!

[ 2008年7月27日 06:00 ]

<立教新座・浦和学院>3年連続の甲子園行きを決め、喜ぶ浦和学院ナイン

 第90回全国高校野球選手権記念大会(8月2日開幕、甲子園)の地方大会は26日、全国7地区で決勝戦が行われ、南埼玉では浦和学院が立教新座を4―1で破り、3年連続出場を決めた。浦和学院校は大会6日目(7日)の第3試合で横浜(南神奈川)と初対戦することが決まった。

【高校野球


 【南埼玉・浦和学院4―1立教新座】歓喜の輪の中で長男・大(だい)が跳びはねる。父・森監督は、三塁ベンチ前からその姿を感無量の表情で見つめていた。県勢初の3年連続出場。“親子鷹”で大舞台への切符を勝ち取った。

 「父が監督じゃなかったらここまで成長できなかったと思う。グラウンドでは人一倍厳しかったです」。森は大会6試合すべてに先発。この日は初回に3点の援護をもらい、5回4安打1失点の好投で2番手・高島にバトンを渡した。浦和学院の必勝リレー。そのまま立教新座の反撃を断った。

 入学前、父から「お前と同レベルの選手がいたらその選手を使う。特別扱いの逆だ。親でもなければ子でもない。その覚悟があるなら来い」と言われた。家では「明るい父親とのんびりした子」(母・志奈子さん)という普通の親子。それがグラウンドでは「地獄のようだった」(森)という。より厳しい練習に加え、あえて他選手の前でしっ責されたこともあった。「虎が(子を)谷底に落とすがごとく接してきた」と森監督。そんな日々が最高の形で結実した。

 過去2年、甲子園では初戦敗退。今年は1回戦の相手が横浜に決定し、指揮官から告げられたナインは「よっしゃあ!」「リベンジだ!」と喜んだ。4月の練習試合は0―4で敗戦。負け投手になった森も「同じ高校生。びびらず自分の投球をしたい」と話した。監督と選手として戦う最後の夏。「まだもうちょっと、まだ(親子には)戻りたくないですね」と、息子は父に似た顔できっぱりと言った。

 <立教新座 学生監督の“最後の夏”終わる>学生監督の夏が終わった。ノーシードから決勝まで勝ち上がった立教新座だが、最後は打線が浦和学院の継投の前に不発。立大4年生でもある伊藤監督は「試合を重ねながら成長していった。甲子園に連れていきたかったけど…。でもここまで来られたのは選手のおかげ」。卒業と同時に一般企業に就職するため、今年11月には監督の座から“退任”する。この日はスタンドで両親、姉弟らが観戦。父・則公さん(52)は「苦労は多かったと思う。でもこの経験は人生の大きなプラスでしょう」とねぎらっていた。

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2008年7月27日のニュース