王さん歓喜 柴原が劇的サヨナラ弾

[ 2008年3月20日 16:17 ]

逆転サヨナラ3ランを放ち、開幕戦を勝利に導いた柴原(左)を迎えるソフトバンクの孫正義オーナー

 【ソ4―3楽】ソフトバンクが劇的なサヨナラ勝ち。2点を追った9回無死二、三塁から柴原が右越えに3ランを打ち込んだ。8回途中から救援した新人の久米が初勝利。楽天は岩隈が7回1失点と好投したが、抑えのドミンゴがつかまった。

 ≪勝負強いベテラン柴原 面目躍如≫開幕5番に座った12年目の33歳が、チームを窮地から救った。1994年の伊東(西武)以来となる開幕戦の逆転サヨナラ本塁打。殊勲の一打を放った柴原は「1本安打が出て、ほっとした」と、控えめに喜んだ。

 2点を追う9回無死二、三塁。ストライクを2球見逃して簡単に追い込まれると、開き直った。「チャンスをつくってくれたので、引っ掛けてでも、右翼方向へ打っていこう」。低めの変化球をうまく拾うと、打球は右翼席へ。昨季も2本のサヨナラ本塁打を放つなど、勝負強さが売りの男の、面目躍如だ。

 オープン戦は打率3割4分8厘と好調だった。だが、松中の後ろを打つ5番候補としては、3年目の松田が有力視されていた。新井打撃コーチはオープン戦終盤に「(柴原は)好機で簡単に見逃しをする。特徴のある選手で、自分の打撃に集中できるのはいいのだけど、中軸はどうか…」と悩んでいたが、最高の結果で、首脳陣の期待に応えてみせた。

 5年ぶりの日本一へ、劇的な白星スタートは弾みがつく。「振り返って、あの1勝があったな、と言われたい」。ベテランは、心地よい満足感に浸った。

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2008年3月20日のニュース