経済評論家・加谷珪一氏 円急落、一時160円台に「政府・日銀、何らかの対応をしないとまずいかも」

[ 2024年4月29日 12:54 ]

東京・赤坂のTBS社屋
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 元日経BP記者で経済評論家の加谷珪一氏が29日、TBS「ひるおび!」(月~金曜前10・25)に出演。週明け29日の外国為替市場で円が対ドルで売られ、一時1ドル=160円台に急落、1990年4月以来、34年ぶりの円安ドル高水準を更新したことに言及した。

 日本が祝日で市場関係者が限られ、取引量が少ない中で円売りドル買いの流れが加速した。

 前週末、日銀が金融政策決定会合で現状の緩和政策維持を決定。海外市場でも当面追加利上げがないとの観測が広がった。一方、米国はインフレ圧力が根強く、連邦準備制度理事会(FRB)の利下げ開始が遅れるとの見方から、日米金利差が意識され、円を売る動きが一気に進んだ。

 円は対ユーロでも下落し、一時1ユーロ=171円台と、単一通貨ユーロが導入された1999年以来の最安値水準となった。日本時間29日正午現在、円は対ドルで1ドル=159円35銭近辺で取引された。

 加谷氏は「前回の金融政策決定会合で大きな変化がなかったので、投資家はまだ円安が進むとみているようですね。それにしても動きが急ですね」と話した。そして「ここ数日の植田総裁の発言で少しまずかったところがあって、先週ワシントンで追加利上げをするという積極的な発言をずいぶんされちゃったんですよ。市場が利上げがあるんだろうと思っていたらフタを開けてたら何もなかったので、みんなガクっと来てしまって、じゃあ円安だろうというので、今すごく円安が進んでいる面も少しある」とし、「市場は日銀は今動けないというふうに見ちゃっている。なので、あんまり状況はよくないと思う」と自身の見解を述べた。

 その後、番組中に速報で一時1ドル160台になったことが伝えられると「予想以上にペースが速いので、政府・日銀、何らかの対応をしないとまずいかもしれないですね、ここまで来ると」とコメントした。

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