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宇津木氏これからが勝負!子供たちの夢つなぐため今こそソフト普及

[ 2016年8月5日 08:05 ]

ソフトボールの五輪復帰決定を受け、黄金のだるまに目を入れて高崎市の少林山達磨寺に奉納した宇津木妙子氏

20年東京五輪追加5種目正式決定

 国際オリンピック委員会(IOC)は3日、リオデジャネイロで開いた総会で、2020年東京五輪の追加種目として大会組織委員会が提案した5競技18種目を一括承認した。ソフトボールは野球と統合した1競技として、08年北京五輪以来、3大会ぶりの復帰。元ソフトボール女子日本代表監督の宇津木妙子氏(63)が喜びの手記を寄せた。

 20年五輪での実施が決まった瞬間、群馬県高崎市の少林山達磨寺でだるまに目を入れ、奉納してきました。ホッとしたというのが正直な気持ちです。1カ月くらい前から心臓はドキドキしていました。最後まで何があるか分からない、試合に臨むような気持ちでした。何度も失望し、絶望もしました。そのたびに「ソフトボールのため、若い世代、子供たちのため」と自分に言い聞かせ、この日を迎えたんです。

 五輪からの除外を最初に耳にした02年は、代表監督でした。できることは、米国1強だった世界で、日本が頂点に立つことだと信じてました。04年アテネ五輪で願いはかなわず、05年7月8日、IOC総会で悪夢が現実になりました。できることは何かを自答し、微力ながら世界中で普及活動を行うことにしました。

 ケニア、ガンビアといったアフリカ諸国にはプレゼントの道具を携えて行きました。イタリアやオランダでは指導者に対する研修を行いました。パラオではスポーツ親善大使に任命されマレーシアやタイ、シンガポールといった東南アジアでもノックを打ち続けました。日本のライバルとなる中国や韓国にも、請われれば行きました。それでも09年8月13日、再び落選し、復帰はかなわなかったのです。 (NPO法人ソフトボール・ドリーム理事長、ビックカメラ高崎シニアアドバイザー、東京国際大総監督)

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2016年8月5日のニュース