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金栗四三さんひ孫 曽祖父の願い胸にマラソン完走

[ 2012年7月15日 08:06 ]

 1912年のストックホルム五輪マラソンを完走できなかった故金栗四三さんのひ孫に当たる熊本市の会社員、蔵土義明さん(25)が14日、同五輪100年を記念し当時とほぼ同じコースで開催されたマラソン大会を完走した。金栗さんの完走の願いを胸に走った蔵土さんは「曽祖父が走れなかった残りの部分を走ることができた」と笑顔でゴールを切った。

 蔵土さんのタイムは約4時間25分。コースには起伏があり「30キロあたりから足がつってつらかった」と振り返りながら、完走を果たしたことに「ひいおじいさんも喜んでくれると良いですね」と話した。

 金栗さんは、同五輪レース後半に意識がもうろうとなり、民家で介抱された。後に日本の「マラソンの父」と呼ばれる存在となり、五輪から55年後の67年にスウェーデン側の計らいで、数十メートルを走ってレースを“完結”させたエピソードがある。地元メディアによると、14日のマラソンには約1万人が登録した。(共同)

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2012年7月15日のニュース