×

もろさ露呈…スペイン五輪代表“格下”セネガルに敗戦

[ 2012年7月15日 06:00 ]

親善試合 スペイン五輪代表0-2セネガル五輪代表

(7月13日)
 ロンドン五輪1次リーグD組で日本と対戦するスペインは13日、地元マスパロマスでセネガル五輪代表と親善試合を行い、0―2で敗れた。欧州選手権優勝メンバー3人を欠いたとはいえ、フィジカルに優れたアフリカの伏兵に予想外の敗北。92年バルセロナ大会以来の金メダルが期待される中でもろさを露呈した。

 意外な展開のまま試合は終わった。11年U―21欧州選手権を制してブラジルと並んで金メダル候補に挙げられるスペインが、アフリカ予選4位で大陸間プレーオフの末に五輪に滑り込んだセネガルに敗戦。ルイス・ミジャ監督は「相手はわれわれより、いい準備ができていた」と振り返った。

 平均身長でスペインを約5センチ上回る1メートル85の長身と強いフィジカルを誇るセネガルに押し切られた。前半15分にCKから1メートル92の相手MFセクが先制のヘディング弾。選手3人を入れ替えて切り替えを図った後半開始直後の1分にはカウンターで右サイドを崩されて追加点を許した。スペースを埋めた相手の守備を崩せず、中盤でも相手のプレスに苦しんで自慢のパスワークが寸断された。

 調整の過程。欧州選手権優勝に貢献し、五輪で先発が予想されるDFジョルディ・アルバ、FWマタ、MFハビ・マルティネスも休養で合流が遅れている。しかし、セネガルもベストメンバーではなく、1得点1アシストと活躍したセクはフランス3部エピナル所属のバックアップ。主力不在は言い訳にはできない。

 ショートパスをつないで相手ゴールに迫るスタイルはW杯や欧州選手権を制したA代表譲りだが、球際で競り負けて支配率が下がればゴールも遠ざかる。「歴史をつくったA代表と比較できないが、われわれもボールをコントロールして主導権を握りたい」と訴えた指揮官がどこまでチームを仕上げられるか。実戦は18日のメキシコ五輪代表戦しか残されていない。

 五輪で戦う日本にはセネガル並みの高さやフィジカルこそないが、スペインにもA代表並みの安定感や強さはない。戦い方次第で日本も勝機を見いだすことができそうだ。

続きを表示

2012年7月15日のニュース